アメリカはアイオワ州デモイン出身の9人組覆面集団が、自身の出身地をタイトルに冠して発表した2作目。デビュー・アルバム『Slipknot』(1999年)の大ヒットを受けてメジャー寄りの路線になるかと思いきや、グラインドコアやブラック・メタルといったアンダーグラウンド・ヘヴィ・ミュージックの要素を前面に押し出し、前作以上の暗黒衝動に満ちたドス黒いアルバムを産み落としてしまった。負の臭気が溢れるエクストリームなサウンドであるにも関わらず絶妙にキャッチーなフックも盛り込まれた楽曲は多くのリスナーに受け入れられ、全米3位獲得という快挙を成し遂げた。そして本作以降、1990年代後半から隆盛を誇っていたラップ・メタルが衰退し、ヘヴィ・ミュージック・シーンは新たな時代を迎えることになる。スクリーモやメタルコアなどの新勢力が進出してきたこともあるが、何と言ってもこのアルバムが2000年代のシーンの流れを一変させる起爆剤となったことは間違いないだろう。 (C)粟野竜二
タワーレコード(2020/04/24)
アイオワ出身の猟奇趣味的激烈音楽集団、スリップノットが2001年に発表したセカンド・アルバム。極限状態の緊張感と狂気、そして最大の憎しみが世界中を飲み込んでいった、混沌としたアートが渦巻く史上最狂のヘヴィ・アルバム。「ピープル・イコール・シット」「マイ・プレイグ」「レフト・ビハインド」他を収録。 (C)RS
JMD(2012/09/13)