『LIUMIN』のリリースから2年振りとなる本作は、モーションピクチャーDVDからのサウンドトラック。 (C)RS
JMD(2012/08/16)
現行ダブテクノ・レーベルで今最もポテンシャルの高いレーベルMODERN LOVEに『The Coldest Season』『Liumin』と2つのヒット・アルバムを残し、彼等のセルフレーベルechospace[detroit]の作品は流通量が少ないながらもLevon Vincent、Cio D'Or、Silent Servant、Jay Haze等、多くのアンダーグラウンドなDJから支持を得ているロッド・モデルとスティーヴ・ヒッチェルのユニット、エコスペース(echospace)。ベーシック・チャンネル以降のダブ・テクノから派生し近年はダンストラックのみならずアンビエントやドローン、フィールド・レコーディングを交え飲み込んだ独創的な作品を発表し続けている。『LIUMIN』のリリースから2年振りとなる本作は、まもなくリリースされるというモーションピクチャーDVDからのサウンドトラック。同発のアナログ盤収録の8トラックをライヴミックス、深く透明度の高いエコーの鳴り、そして独特なフロウと共に1曲71分のロングスケールなトラックへ昇華させており、これまでのダブテクノ~アンビエントの域を上回る世界観を披露。空間への浸透率を極限にまで高めたシンセ、そしてフィールドレコーディングや水中マイクから得た唯一無二のサウンドをオープンリールテープや電圧変換機を用い複雑なレイヤーへと仕立て上げた、彼らにしかなしえない幻想的な音世界を披露している。
発売・販売元 提供資料(2012/06/15)
先日リリースされたモーリッツ・フォン・オズワルド・トリオの新作はダブ・テクノのパイオニアとしての凄みを見せつけるものだったが、その意志を受け継ぐエコースペースの新作も凄い! 今回はモーションピクチャーDVDのサウンドトラックとして制作されていて、ストーリー仕立てで構成された楽曲は、何と全1曲71分(!!)。幻想的な映像が目に浮かぶドラマティックな展開はいわゆるテクノの枠を完全に超えている……。
bounce (C)石井隆弘
タワーレコード(vol.346(2012年7月25日発行号)掲載)