暗いニュースが蔓延する不安な日々も、いつか希望の光が射す。2011年の震災影響の大きい作品だが、優しくそっと包み込んでくれる、そんなメロディが全編に響き渡る本作は、きっといつの時代にも、聴く者の人生のサウンドトラックになり得るであろう、色褪せることのない名盤。
タワーレコード(2020/04/27)
圧倒的なライヴ・パフォーマンスで旋風を巻き起こしているシンガー・ソングライター、七尾旅人のアルバムが完成。震災後の福島を訪れたことから生まれた話題の楽曲「圏内の歌」やライブで人気曲となっている「サーカスナイト」など収録。 (C)RS
JMD(2012/08/27)
数々の賞賛を浴びた前作『billion voices』発売後もギターを片手に全国各地へ歌を届けてきた。また、フィッシュマンズへのヴォーカリストとして参加するなど、七尾旅人にしか出来ない記憶に残る活動を続けている。2011年の震災後は被災地に駆けつけての演奏のみならず、開発に携わっていた自力音源配信ウェッブサービスDYIY STARSを使って義捐金プロジェクトを開始。福島の地を訪れることにより生まれた楽曲「圏内の歌」は未発表音源ながらNHKの「佐野元春のザ・ソングライターズ」や「ETV特集」でもパフォーマンスが放送されるなど時代の歌として広がっている。音楽を誰よりも愛し、歌い続けてきた男が2012年に産み落とした最高傑作。
スペースシャワー
発売・販売元 提供資料(2012/05/31)
原発事故で故郷を汚された人々へ捧ぐ“圏内の歌”、被災地を舞台に歌われる“Memory Lane”など〈3.11〉の影響が濃い新作。だが押しつけがましさはなく、全編で慈しむような愛と希望、そして静かな怒りを感じさせる。これまででもっとも感傷的でナイーヴとも取れるが、だからこそ、奏でられる音楽はとても優しく美しい。本人の弾き語りと打ち込みをベースにしたサウンドに、森俊之やDorian、U-zhaanらが助力している。
bounce (C)鬼頭隆生
タワーレコード(vol.347(2012年8月25日発行号)掲載)