蘇る“究極のプライヴェート・プレス”。鉄塊のように衝きあげる表現欲のみが創り得た荒ぶる1枚がいま世に放たれる。Luv'N Haightのコンピにも収録されたヘヴィ・ウェイト・ジャズ・ファンク「Blue Strength」を含む、知られざる西海岸のサックス奏者、マイク・セレジア唯一のアルバムが世界初CD化。西海岸、フレズノ。サンフランシスコとロスの中間に位置するこの都市で産み落とされた。“究極”の理由は、たった1日で録音され、300枚しかプレスされなかったという希少さ、そしてジャケット・イラストはもとよりクレジット、レーベル面に至るまで全て手書きデザインを使用というハンドメイド感。マルチ・リード奏者であるマイク・セレジアが自費出版によりたった1枚だけ残したこのアルバムには、先述のLuv' N Haightコンピ『Bay Area Funk 2』に収録されたヘヴィー級のジャズ・ファンク「Blue Strength」をはじめ、スピリチュアル、モーダル、アブストラクト、果てはラーガまで収録。サウンドのオリジナリティもまた“究極”と呼ばれるべき1枚です。最大の聴きどころは2曲。冒頭のコルトレーン・カヴァー「Mr. P.C.」は獰猛な推進力のベースとドラムに煽られるようにセレジアのサックスが咆哮するモーダル・ジャズ。ローランド・カーク的な展開も興奮を誘う一級のスピリチュアル・ダンサー。そして丸太のように太いベースが振り回され、カウベルがリズムを刻み、手数の多いドラムが乱舞する戦慄のジャズ・ファンク「Blue Strength」。音圧の高い剥き出しのロウなサウンドに焼印のように押されたビートの躍動感は目の前で聴いているようなリアルさを感じさせてくれます。他にもユセフ・ラティーフに捧げたと思しき神秘的なフルート・ナンバー「Yusefs Way」、ラテン・テイストのジャズ・ファンク「Flavor」、スウィングするホレス・シルヴァー・カヴァー「Silvers Serenade」、アブストラクトでサイケデリックな「Castle Spook」など、猛々しい初期衝動が未整理のまま詰め込まれたコレクターズ・アイテムです。オリジナル・ジャケットを忠実に再現したA式紙ジャケット仕様。
SHOUT! PRODUCTIONS
発売・販売元 提供資料(2012/05/25)