ニューオーリンズ系リズム&ブルース、カントリー、ジャズといったアメリカン・ルーツ・ミュージックを融合させたオーセンティックなサウンドを40年以上にわたり貫き続ける大ヴェテラン・バンド。オリジナル・メンバーのうちLowell George (g, vo)、Richie Hayward (ds)の2人は死去したが、Bill Payne (p, key, vo)は健在。1972年加入組のPaul Barrere (g, vo)、Kenny Gradney (b)、Sam Clayton (per, vo)と、1988年加入のFred Tackett (g, mandolin, horn)、2009年加入のGabe Ford (ds)を加えた6名で活動を続けている。2008年の『Join the Band』以来4年ぶりとなる本作では、12曲中10曲をオリジナルの新曲で構成した意欲的な作品となった。Grateful DeadのRobert Hunterが作詞で参加。Mississippi John HurtとWillie Dixonのカヴァー2曲も彩りを添えている。
発売・販売元 提供資料(2012/06/06)
ローウェル・ジョージやリッチー・ヘイワードがいなくとも、これだけの充実作を作れる!という、バンドのキャリアに裏付けされた実力を感じる一枚だ。サザン・ロックの範疇でありながらもどこか洗練されたグルーヴィーさはそのままに、USルーツにぐっと寄った印象を受ける。この肩の力の抜けた軽妙で楽しそうな雰囲気が最高。ミシシッピ・ジョン・ハートのブルース・カヴァーさえも洒脱にキメている。
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タワーレコード(vol.347(2012年8月25日発行号)掲載)