サーキンらと立ち上げたレーベル、MARBLEから放つ6年ぶりの2作目。ダフト・パンクやジャスティスのリミックスやTTCの活動で知られるフレンチ・エレクトロ野郎…だったはずが、今作からの先行曲(10)''Lean On ME''がなんとも洒脱なUKガラージだったので驚いた!未来的R&B、アシッド・ハウス、グリッチ、ヒップホップの要素も光る真のフューチャー・サウンド集!
タワーレコード(2012/06/12)
人気デジタル・レーベルMarble を、SURKIN とBOBMO と去年立ち上げて、彼らとMARBLE PLAYERS としても活動する、フランスのダンス・シーンの天才的クリエイターの一人、PARA ONE( パラ・ワン) の6 年ぶりのアルバム「Passion」がリリース!当時のクラブ・シーンを塗り替えたともいえる、2006 年リリースだったPARA ONE の前作アルバム「Epiphanie」収録の世界的クラブ・ヒット「Dudun Dun」、そして、DAFT PUNK の「Prime Time Of Your Life(Para One Remix)」。あれからPARA ONE は、世界中をツアーしながら、JUSTICE、BOYS NOIZE、SURKIN などへのリミックスも行い、今は亡きInstitubes、Sound Pellegrino、BNR Trax、そしてMarble から、数々のシングル/EP・リリースを経て、パリのクラブの最先端の音を注ぎ込んだような、この未来的でポップな2nd アルバム「Passion」を完成させた。アルバムからのリード・シングルとなる、テクノ・バラード曲の「Lean On Me」のボーカルを担当した、PARA ONE の長年のコラボレーターで親友でもある、TEKI LATEX は、「"Lean On Me" を作っている最中、共通意識としては、50 年後のラジオにかかっているだろう曲を想像しながら曲を完成させて行ったところだった」とまでも言っている。そんな、PARA ONE が想像する、"50 年後のラジオにかかっているだろう曲" は、このアルバム「Passion」を通して感じさせてくれる。シングルの寄せ集めでは決してない、アルバムとしての完成度と、新曲の独創的な世界観からも、それは確実に伺えるはずだ。BREAKBOT のヒット曲「Baby, I'm Yours」のファルセット・ボーカルが印象的だったIRFANE が、TEKI LATEX と歌い上げる、甘く切ない、" 未来的なR&B" 曲のような「Every Little Thing」、dOP のJAW によりソールフルなボーカルをフィーチャーしている、ミッドテンポでファンキーな楽曲「When The Night」、90 年代頃のヒップホップ、トリップホップが、グリッチ、アシッド・ハウスやUK ガラージなどと混在するような「Love Ave.」、「Wake Me Up」や「Empire」、そして、最もアップ・テンポでテクノよりの楽曲の「Sigmund」などもが収録されている、50 年後の世界へタイムスリップさせてくれるような、アルバムとしても聴き応えバッチリ!
KSR
発売・販売元 提供資料(2012/05/24)
6年前にリリースされた『Epiphanie』を覚えている人もいるだろう、〈ポスト・ダフト・パンク〉としてシーンを騒がせた、あのパラ・ワンが帰ってきた。前作ではアシッディーなエレクトロ・ディスコが大ウケしていたが、こちらはもう少しテンポを落としたヒップホップ~R&B寄りな楽曲が中心。もともとヒップホップのトラックメイカーであることを考えると、当然の守備範囲か。先行シングル“Lean On Me”は2ステップ的なリズムにキラキラしたシンセを被せた好曲に仕上がっており、日本語のサンプリングが挿し込まれていたり、PVも舞台が日本だったりして一見の価値アリ。ソウルフルでファンキー、それでいて未来的なポップ志向も見せるサウンドからは、また一皮剥けた彼の才能が感じられる。
bounce (C)池田謙司
タワーレコード(vol.345(2012年6月25日発行号)掲載)