凛として時雨のギター/ヴォーカル、TKが放つ初のソロ・アルバム。凛として時雨すべての中枢であるTKが、スリーピース・バンド=時雨の枠から自らを解き放ち、既存のジャンルの壁すらも超越した圧倒的な作品。 (C)RS
JMD(2012/05/07)
凛として時雨のギター/ボーカル、TKが放つ初のソロアルバムが遂に完成。2011年4月にリリースされた大判PHOTO BOOK+DVD『film A moment』(完全生産限定盤)という特殊パッケージが「TK from 凛として時雨」名義の初の作品となったが、約1年の歳月を経てふたたび送り出される今回の作品は満を持してのフルアルバム。凛として時雨すべての中枢であるTKが、スリーピースバンド=時雨の枠から自らを解き放ち、既存のジャンルの壁すらも超越した圧倒的な作品を生み出した。ドラムにBOBO、ベースに日向秀和(ストレイテナー、Nothing's Carved In Stone)を迎え、ピアノやストリングス、フルートといった多彩な音色も組み込んだ緻密かつ奥行の深い音像の凄さに打ちのめされる。時雨を思わせる熱量の高い激しい曲はもちろん、アコースティックなアプローチやより瑞々しくやわらかな感触の曲まで表現の幅は増しているが、これまでになく歌が聴き手の奥に届くのも印象的。
SONY
発売・販売元 提供資料(2012/05/01)
写真や映像を用いてのトータル・アート的な前作に続き、今回はTK節全開の9曲を収めた初のフル・アルバム。日向秀和とBOBOという鉄壁のリズム隊を従え、アコギとエレキを使い分けながらプログレッシヴな楽曲を怒涛のテンションで鳴らす様は、ミューズやマーズ・ヴォルタにも通じる過剰の美学に貫かれたものだ。その一方、ピアノやストリングスと共に繊細なメロディーを紡いでみたりと、その二面性も実に彼らしい。
bounce (C)金子厚武
タワーレコード(vol.345(2012年6月25日発行号)掲載)