シンガー・ソングライター、フィオナ・アップルの7年ぶり(2012年時)通算4枚目となるアルバム。フィオナをカテゴライズできるジャンルは存在しなく、比類なき唯一の存在と称され、危うく・強く・壮絶にエモーショナルで一気に引き込まれる"生々しい"個性で1990年代から2000年代を生き抜いてきた稀有なアーティストによる作品。 (C)RS
JMD(2012/05/01)
77年NY出身/96年に19歳でデビュー以降、17年目、前作から7年振り通算4作目。デビュー作でグラミー賞「Best Female Rock Vocal Performance/MTV Video Music Awards「Best New Artist」受賞という鮮烈なデビューを飾り、デビューから2作連続でプラチナを達成、大リーク問題で揺れ、6年も空いたにも関わらず前作で過去最高の全米7位&グラミー賞「Best Pop Vocal」にもノミネート。日本では2nd時に大規模プロモーションを展開し、全国主要都市をフィオナのビジュアルでジャック/各音専誌やカルャー誌等で表紙を飾るなどゴールドを達成してブレイク。2度の来日公演実績も誇る。フィオナに代わるアーティスト/フィオナを超える声/フィオナのような音楽/フィオナをカテゴライズできるジャンルは存在しなく、比類なき唯一の存在と称され、危うく・強く・壮絶にエモーショナルで一気に引き込まれる今世紀もっとも美しく「生々しい」個性で長いブランクを空けつつもファンに愛され続け、90年代から2000年代を生き抜いてきた稀有なアーティストとして、今作にも世界中が注目している。
発売・販売元 提供資料(2012/04/25)
歌のアルバムだ。長いタイトルに構えてしまうが、1曲1曲は短めだし、サウンドは総じてシンプル。歌詞もすっきりしている。それゆえに歌そのものがダイレクトに飛び込んできて、彼女の感情が生々しく伝わる。ヴォーカリストとしての圧倒的な表現力がこれまで以上に際立っている。無駄が一切ない。無駄な音を鳴らさないという意志に貫かれている。ピアノですら過去の作品に比べると控えめで、歌を引き立てる道具として鳴らされている。短めなサンプルの反復が多用されていて、それが実に効果的。サウンドはシンプルと書いたが、正しくはシンプルに響くよう工夫がなされているということだ。7年の時間を埋めて余りある傑作。めちゃくちゃ音のいいホールでこの作品の再現ライヴを観てみたい。
bounce (C)内本順一
タワーレコード(vol.346(2012年7月25日発行号)掲載)