貴重なデ・マージ、感動の人情ドラマ仕事。

『EROE VAGABONDO』(1966)
サウンドトラック

音楽 フランチェスコ・デ・マージ
監督 ウォルター・サンテッソ
主演 ウォルター・サンテッソ、アントニオ・プリエト、オルガ・ソルベッリ

スペインの村を舞台に、美しい娘に恋をした、造花の行商人の物語。50～60年代のイタリア映画の名脇役俳優としても鳴らしたウォルター・サンテッソの自身の監督作品。マカロニやアクションで人気のデ・マージですが、ちょうどマカロニものもバリバリこなしていた同時期に受けた人情ドラマ仕事。悲しくもドラマティックで、時にピエロのように滑稽にしてみたり。ちょうど50年代後半のルスティケリやチコニーニの、そしてニーノ・ロータのサントラのムードをそのまま受け継いでの優しい優しいサウンド。それこそまさにチャップリン映画の音楽あたりが好きな方にもお薦め。こういった作品も盤化されるのはうれしいことです。 (C)馬場敏裕