ロンドン近郊の街スウィンドン出身のジョシュ・クムラ。12歳の時にギターを手にして以来音楽にのめり込み、自然と曲を作るようになり歌い始めた根っからの音楽少年だった。音楽を志してロンドンに移って程なく、自身の書いた曲がラッパーWretch32の耳にとまり、2011年にWretch 32 feat. Josh Kumra名義で発表されたシングル「Don't Go」がUKシングルチャートで1位を獲得したことで、ジョシュ・クムラの名は広まることとなった。当時20歳。キャッチーでありながら、切ない心模様が描かれたこの曲は1位を獲得するのみならず、11週にわたりチャートインし、2011年のUK音楽シーンを代表する曲にもなった。ジョシュ自身は「"Don't Go"のヒットはあくまでWretch 32のおかげで、このアルバムとは関係ない。」と話しているが、このシングルが象徴するキャッチーで美しいメロディー、手触りと温もりのある歌声はこのデビュー・アルバムで存分に発揮されている。もちろん「Don't Go」のソロ・ヴァージョンも収録されているほか、決してフォーキーに陥ることなく、打ち込みなども多用した計算されたポップなサウンドと、人柄が垣間見られるような朴訥とした歌声のマッチングが印象的だ。エド・シーラン、ジェイソン・ムラーズ等の活躍に牽引されて層の厚い男性シンガー・ソングライター界であるが、また一人楽しみな逸材が現れた。
発売・販売元 提供資料(2013/03/18)
レッチ32の全英No.1ヒット"Don't Go"でフックを歌っていたシンガー・ソングライター。同曲のソロ・ヴァージョンも収録したこのファースト・アルバムは、プロデュースを手掛けるMrハドソンとフィンクをイイトコ取りしたような、ホワイト・アーバン・ブルース・アンビエント・ポップと呼びたい内容に。ジャック・ジョンソンのようにも、アダム・レヴィーンのようにも聴こえる程良くハスキーな歌声は広く支持されそうだし、サラッとカントリーを披露するあたりもイマっぽくて良いです。ちなみに、デラックス版にはエミリー・サンデーとの共作曲やランディ・ニューマンのカヴァーをプラス。エド・シーランの次は間違いなく彼がくるでしょう。カニエの次作あたりに参加しそうな予感!
bounce (C)山西絵美
タワーレコード(vol.355(2013年5月25日発行号)掲載)