フュージョン時代を代表するフルート奏者、ヒューバート・ロウズが1980年に米コロムビアから発表した人気作品が遂にCD化!チック・コリア、アール・クルー、ボビー・ライル、デイヴィッド・T・ウォーカー等が参加したフュージョン~アーバン・メロウ好きには堪らないサウンド満載の必携盤!アルバム・タイトル曲「Family」はフリー・ソウル方面からも人気が高く、1990年代にはレア・グルーヴとしても再注目されたにもかかわらず未CD化状態が続き長年CD化が熱望されてきた1枚。近年ヒューバート自身により自主盤としてCD化されたものの手にすることができたのは一部のファンのみ。それがこの度めでたくWounded Birdから復刻し輸入盤の国内流通仕様として発売!収録曲は全6曲。内4曲がヒューバートの書き下ろしである。アーバン・ジャズ・ファンクのタイトル曲が一番人気だが、それはやはりロウズ家の末娘デブラの好唱あってだろう。楽曲イメージとしては盟友クルセイダーズの『Street Life』を思わせ、昂揚感を盛り立てるホーンやストリングス使いはまさにそれ風。これが評判になったか、デブラはエレクトラ/アサイラムとの契約に漕ぎ着け、翌1981年にヒューバートとロニーのプロデュースでデビューしている。日本では1995年に大沢伸一率いるモンド・グロッソがこの曲をカヴァー。アメリカではビートナッツやカリフォルニア出身の韓国系ラッパーKero Oneらがネタ使いした。クルセイダーズっぽいのは、急逝したミニー・リパートンに捧げた「Memory Of Minnie」にも。チック・コリアのアコースティック・ピアノ、ボビー・ライルのフェンダー・ローズ、共にジョー・サンプルに通じるリリカルな響きを持つ。隠し味的なアール・クルーの生ギターも、フルートとの相性の良さをアピールした。そういえば、すべての曲でドラムを叩くレオン・ンドゥグ・チャンクラーは、スティックス・フーパー脱退後のクルセイダーズに加入したりジョー・サンプルのソロ作に参加するなど、やはり彼らの系譜に属する人。またその分裂期に、ウェイン・ヘンダーソンが再結成したジャズ・クルセイダーズでジョーの代役を果たしたのがボビー・ライル。しかも『Street Life』のヒットでクルセイダーズの人気も絶頂期だったから、本作にその色が漂うのは当然かもしれない。(解説より:金澤寿和)
CLINK RECORDS
発売・販売元 提供資料(2012/02/20)