あらすじ
【鉄の男】
グダンスク造船所の労働者マチェック・トムチックは、その後自らの父ビルクートの記録映画を製作していた女性アグニェシカと結婚し、一児をもうけていた。酒びたりの記者ヴィンケルは、ある日上層部を通じて独立自主管理労組"連帯"の活動家でもあるマチェックの身辺を調査し、彼の信用を失墜させるべく中傷記事を書くよう命じられる。しかし活動家たちと接触し、過去の出来事を学ぶにつれ、ヴィンケルの心には徐々にマチェックと"連帯"に対する共感が芽生え始める……。
【ダントン】
ポーランドの女性作家スタニスワヴァ・プシブィシェフスカ(1901年~1935年)が1931年に発表した戯曲『ダントン裁判』(未邦訳)を、ルイス・ブニュエル監督との共働で知られるフランスの作家・脚本家ジャン=・クロード・カリエールが映画用脚本に翻案した作品。翻案にあたっては、監督のワイダ自身のほか、女性映画監督アグニェシカ・ホラント、ボレスワフ・ミハウェク、ヤツェク・ガシオロフスキが協力している。
映画『ダントン』は、フランスのゴーモン社の委託で製作され、元来ポーランドで撮影されるはずだったが、自由労組"連帯"の活発化がきっかけとなって同国で1981年12月13日に戒厳令が施行されたため、急遽フランスで撮影されることになった。
【悪霊】
アンジェイ・ワイダにとっては『ダントン』(83)に続いて、フランス資本・フランス語の作品。ただし撮影は、ポーランドのワルシャワでおこなわれている。脚本とダイアローグは、やはり『ダントン』に続いてジャン=クロード・カリエールが担当。ワイダ、アグニェシカ・ホラント、エドヴァルド・ジェブロフスキが執筆に協力した。
原作は、ロシアの作家フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー(1821年~1881年)が1872年に発表した同名小説。小説『悪霊』は、ロシアの革命家S・G・ネチャーエフ(1847年~1882年)が惹き起こしたいわゆる「ネチャーエフ事件」に想を得た作品として知られている。
1870年頃のロシア。無政府主義や無神論に傾倒した若者過激派小集団が、旧体制の転覆を目論んでいた。若者集団の指導者的立場にあるスチェパン教授の息子であり、組織のオルグでもあるピエールは、スイスから帰還したばかりのスタヴローギンを、若者集団の"救世主"に祭り上げようと画策する。その一方、ピエールは組織を抜けようとしていたメンバーの一人シャートフを、裏切り者に仕立てて抹殺しようとしていた……。
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アワード:英国アカデミー賞外国語映画賞/セザール賞監督賞/セザール賞ルイ・デリュック賞/カンヌ国際映画祭パルム・ドール
制作国:ポーランド
制作年:1981