超絶マンドリン・プレイヤー、クリス・シーリーが率いるブルーグラス界の次世代型スーパー・グループ、2012年作!2006年、ニッケル・クリークのメンバーだったクリス・シーリーが、4人の技巧派ミュージシャン、Gabe Witcher(フィドル)、Noam Pikelny(バンジョー)、Paul Kowert(ベース)、Chris“Critter”Eldridge(ギター)と結成したパンチ・ブラザーズ。Nonesuchと契約した彼らは、2008年にデビュー・アルバム『Punch』をリリース。それ以来、インディー・ロック、フォーク、ジャズ、ブルーグラス、そしてクラシックなど様々な音楽的影響と高度な演奏力に裏打ちされたユニークなサウンドでブルーグラス愛好家からインディー・ロック・ファンなど、実に幅広い層のリスナーを魅了してきた。その彼らの、グラミーにノミネートされた2010年作『Antifogmatic』に続くアルバムが本作。プロデューサーは、グラミー賞受賞プロデューサー、Jacquire King (Kings Of Leon、Tom Waits、Modest Mouse等)。レコーディングはR.E.M.『Collapse Into Now』などがレコーディングされたナッシュヴィルにある“Blackbird Studio”で3週間ちょっとという短期間で行われた。伝統的なストリング・バンドの様式をとりながらも、奏でる音はジャンルを縦横無尽に駆け回る先鋭的なアコースティック・ロック。アルバム収録曲のほとんどはバンドによるものだが、「Hundred Dollars」と「New York City」の2曲の歌詞は彼らの友人、Josh Ritterが手掛けている。さらにアルバムには、Radioheadの「Kid A」、そしてスウェーデンのグループ、Vasenの「Flippen」の異色ともいえるカヴァー・ヴァージョンを収録。以前よりもバンドとしての自分たちに、そしてヴォーカルも担当するクリスはシンガーとしての自分に慣れてきたという彼ら、ますますラディカルになった彼らの音世界に注目!
発売・販売元 提供資料(2012/01/26)
ブルーグラス界を牽引する智将、クリス・シーリ率いる凄腕揃いのスーパーバンド、パンチ・ブラザーズ。実験的ながら名作となった1枚目、ジョン・ブライオンを迎えてポップに転化した2枚目に続く3枚目は、トム・ウェイツ等の仕事で有名なジャクワイア・キングをプロデューサーに迎え、さらに前衛的で緻密になったアレンジには目が眩むばかり。1曲目はまるでU2かコールド・プレイのよう。ヴェーセンやレディオヘッドのカバーも。
intoxicate (C)杉山文宣
タワーレコード(vol.96(2012年02月20日発行号)掲載)