| フォーマット | Blu-ray Disc |
| 発売日 | 2011年11月26日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| レーベル | 紀伊國屋書店 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | KKBS-21 |
| SKU | 4523215060844 |
構成数 : 1枚
合計収録時間 : 01:53:00
ハリウッドの赤狩りで故郷アメリカ合衆国を不当に追われ、ヨーロッパに活動拠点を移していたジョゼフ・ロージー監督が、『拳銃を売る男』(55)以来久しぶりにイタリアでロケーション撮影をおこなった作品。舞台となるのは、ヴェネツィアとローマ。製作メンバーも、大半がイタリア人で占められている。原作は、英国の犯罪小説家ジェイムズ・ハドリー・チェイスの『悪女イブ』。
売れっ子作家であり、ちゃちなペテン師でもある弱い男タイヴィアンが、彼の愛情など歯牙にもかけない無常な高級売春婦エヴァに翻弄され、とことん堕ちてゆく物語が冷徹なタッチで綴られていく。ロージーは本作の製作時、強権的なプロデューサーのアキム兄弟と作品の編集をめぐって対立を繰り返した。そのため、完成版は本来あるべき形より大幅に短縮され、ロージーにとっては不本意な結果となった。しかしストーリーを語ること以上に演出の力を前面に出そうとしたロージーの意思は、流麗な長廻し撮影や鏡の効果的使用といった細部に数限りなく看取され、観る者に忘れがたい映画経験を刻印するだろう。原罪の象徴ともされる女性名(イヴ)を連想させるエヴァ役を演じるのは、ヌーヴェル・ヴァーグのミューズの一人でもあるフランス人女優ジャンヌ・モロー。彼女に惚れ込みすべてを失う男タイヴィアン役には、ロージーの盟友でもある英国人俳優スタンリー・ベイカー。当初ジャン=リュック・ゴダールが監督する予定だった本作に、ロージーを推薦したのはベイカーだった。また、ロージーは女優としてのモローに惚れこみ、他の映画で引き出されることのなかった彼女の魅力を画面に定着させることを決意したという。オリジナル音楽を担当したのは、ミシェル・ルグラン。ロージーの要望により、ビリー・ホリデイ歌唱の曲が数曲使用され、とりわけ彼女が歌うスタンダード・ナンバー“Willow Weep For Me(柳よ泣いておくれ)”は、まるで悪女エヴァのテーマ曲のように効果的に使用されている。
原題 Eva
1963年6月1日日本公開(日本ヘラルド映画配給)

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