コンヴィチュニー&シュターツカペレ・ドレスデン。グルダの弾く絶品のモーツァルト
ドイツ本流のたしかな手ごたえ。ベートーヴェン第4番&シュトラウス家庭交響曲
1961年のザルツブルク音楽祭のオーケストラ・コンサートでは、全11公演のうち、レギュラーのウィーン・フィルが6公演を、残りの5公演をシュターツカペレ・ドレスデンが演奏しています。シュターツカペレ・ドレスデンを指揮した顔触れは、ジョージ・セルとミルティアディス・カリディスのほか、過去に同オケの首席指揮者を務めた3人、カール・ベームとヨーゼフ・カイルベルト、そしてフランツ・コンヴィチュニーというものでした。ORFEO恒例の人気シリーズ「ザルツブルク音楽祭ドキュメント」よりリリースされるのは、コンヴィチュニー(1901-1962)が世を去る前年に、ザルツブルク音楽祭にただ一度だけ登場して、かつての手兵を指揮した演奏会の模様を収めたものです。
キングインターナショナル
発売・販売元 提供資料(2011/09/05)
■名盤『エロイカ』を彷彿とさせる手兵とのベートーヴェン
コンヴィチュニーによるベートーヴェン演奏といえば、1949年より亡くなる時点までカペルマイスターのポストにあったゲヴァントハウス管とのセッションによるステレオ全集録音(1959-1961)が、このドイツの名匠による代表的録音として知られていますが、1954年に、首席指揮者在任中(1953-1955)のシュターツカペレ・ドレスデンを指揮して、モノラル・セッション録音した「エロイカ」もまたファンの間では高い人気があります。そこでは、雄渾なアプローチと筋肉質のフォルムによる造詣がとにかく見事で、このオケ独特の音色とともにマッシブな存在感を示していました。それより7年後の同じ顔合わせによるベートーヴェンの第4交響曲は、コンヴィチュニーにとって上記ゲヴァントハウス管とのシリーズ進行中という時期にも重なることから、充実の内容を期待できるのではないかと思われます。
■『モーツァルト弾き』グルダによるピアノ協奏曲第23番
モーツァルトの第23番でピアノを弾くのはフリードリヒ・グルダ(1930-2000)。グルダといえばやはりモーツァルト。ザルツブルク音楽祭におけるオーケストラとの共演で、グルダはモーツァルトのピアノ協奏曲を弾く機会が多く、ほかにも1958年にサヴァリッシュ指揮コンセルトヘボウ管と第14番、1960年にミュンヒンガー指揮ウィーン・フィルと第25番、1968年にミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト・クラシック・フィルと第20番、1970年にアバド指揮ウィーン・フィルと第20番、1974年にアバド指揮ウィーン・フィルと第27番という具合に、コンスタントに取り上げています。グルダの弾くモーツァルトの第23番では、のちのアーノンクールとのセッション録音(1983年)や、ロスバウト指揮南西ドイツ放送響とのライヴ(1962年/93.129)などもありましたが、当時31歳のグルダのいきいきとした表情や閃きをここでも確かめられるはずです。
■作曲家ゆかりのオケによる『家庭交響曲』
当日最後のプログラムであった家庭交響曲は、作曲者ゆかりのシュターツカペレ・ドレスデンと、ベートーヴェンからワーグナー、シュトラウスやレーガーに至るドイツものをレパートリーの中心に据えていたコンヴィチュニーの両者にとって、まさにきわめつきといえる内容で、当コンビは1956年に同曲のモノラル・セッション録音をDGに行ってもいました。シュトラウスが大編成のオーケストラを念頭に、持てる管弦楽法の粋を凝らして書き上げた作品だけあって、各種管楽器の見せ場もふんだんで、ライヴの自然な流れのなかに、ここでも圧倒的な手ごたえを与えてくれるものと期待されます。
キングインターナショナル
発売・販売元 提供資料(2011/09/05)