『ブルーベルベット』『ワイルド・アット・ハート』や『マルホランド・ドライブ』 など、独自の世界感と映像美でカルト映画界の“生きる伝説”と称される革新的映像監督デヴィッド・リンチ。自らプロデュース、作曲、アートワークのすべてを手がけ、さらにギターとヴォーカルまでも担当した初ソロ・アルバム『Crazy Clown Time』のリリース!これまで独学で、しかも他の誰とも似つかない経験を通して、音楽と関わってきたこの“非音楽家”は「サウンドと音楽の実験に強く魅了されていることが、今に繋がっている」、「ここに収録された楽曲はすべて一つのジャムから始まった。そのジャムがいつしか自らを形作り、歌詞が生まれたんだ」と自身の音楽への関心と本作について説明している。レコーディングは数ヵ月に渡り、自身の音楽スタジオ<アシンメトリカル・スタジオ>でギターとドラムも担当したエンジニアのディーン・ハーリーと共に行なわれた。本作はヤー・ヤー・ヤーズのカレン・O をフィーチャーした「Pinky’s Dream」を始め、「Good Day Today」と同様、強烈なビートと80s ライクなエレポップ感が印象的な「Stone’s Gone Up」や「Noah’s Arc」、「Strange and Unproductive Thinking」、そして「I Know」の様な『ブルー・ベルベット』の世界観を連想させるスモーキーでブルージーな雰囲気漂う「So Glad」、「Football Game」他を収録。また様々なエフェクトを通して届けられるリンチ自身のヴォーカルが、最後まで展開の読めない彼の映画のように、聴き手の期待を見事に裏切っていく。ゾクゾクとさせる独特の音風景、催眠的なリズム、そして謎めいた歌詞で満たされたこのアルバムは、リンチの映画作品ファンだけでなく、マッシヴ・アタックやポーティスヘッドに代表される、大胆不適で奇抜なポップ・ミュージックを愛するあらゆる音楽リスナーの心も間違いなく掴むだろう。リンチ流“モダン・ブルース”という異空間サウンドに耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
DIS
発売・販売元 提供資料(2011/09/05)
カレン・O(ヤー・ヤー・ヤーズ)の気怠くもパンキッシュな歌声がオープニングを飾る、デヴィッド・リンチ初のオリジナル・ソロ・アルバム。続く“ Good Day Today"こそダンサブルだが、その後は彼の映画さながらにエキセントリックさを纏ったブルージーなナンバーが紡がれていく。マッシヴ・アタックやポーティスヘッドを彷彿とさせる、ミステリアスで美しいサウンドスケープの広がる奇妙なポップ作品だ。
bounce (C)青木正之
タワーレコード(vol.337(2011年10月25日発行号)掲載)