ENRICO CARUSO

20世紀の大テノール歌手、エンリコ・カルーソー(1873-1921)。出身地のナポリで見出され、その後ミラノからアメリカのメトロポリタン歌劇場へと渡り一世を風靡しました。
カルーソーは48年の短い生涯で数多くの録音を残し、蓄音器とレコードの普及に貢献しました。
本作ではカルーソーのミラノ時代に録音されたSPレコードを中心に選曲しています。全てが貴重なレコード盤からの収録ですが、中でも作曲者チレアの伴奏でカルーソーが初演もつとめた「アドリアーナ・ルクヴルール」、同じく作曲者レオンカヴァルロの伴奏で献呈曲でもある「朝の歌」、伊ゾノフォン社に吹き込んだ「愛の妙薬」、録音後32年間幻と言われたカルーソーのバスパート歌唱、ラ・ボエーム「古き外套よ」などの非常にめずらしい音源も収録しています。
俗に、「カルーソーの前にカルーソー無し、カルーソーの後にカルーソー無し」とも言われた世紀の歌声が、蓄音器を通して蘇ります。

1～7,11. サルヴァトーレ・コットーネ(ピアノ)
8. フランチェスコ・チレア(ピアノ)
9.伴奏者不詳
10.ルッジェロ・レオンカヴァルロ(ピアノ)
12,16.ウォルター・B.ロジャース(指揮)、ビクター管弦楽団
13.ジョセフ・パステルナック(指揮)、ビクター管弦楽団
14.フランシス・ラピティーノ(ハープ)、ジョセフ・パステルナック(指揮)、ビクター管弦楽団
15.ジェラルディン・ファーラー(ソプラノ)、ウォルター・B.ロジャース(指揮)、ビクター管弦楽団
Recorded in : 1～4(1902/4/11) 5,6(1902/11/30) 7,8(1902/12/1) 9(1903/4/19) 10,11(1904/4/8)
12(1916/3/20) 13(1918/9/26) 14(1920/1/29) 15(1912/12/30) 16(1916/2/23)

シェルマンの復刻CD制作について
一般にSPレコードの復刻にはレコードプレーヤー(電気再生装置)を用いる事が多く、CD制作の過程でイコライジング処理などを施されているものも少なくありません。
私どもシェルマンではSPレコードの再生に蓄音器(機械式再生装置)を使用する事で独特なライブ感を大切にし、そのレコード盤が持っている「本来の音」にこだわり制作をしております。なお、マスタリングなどの過程でノイズ除去等のイコライジング処理はしておりません。

20世紀の大テノール歌手、エンリコ・カルーソーのミラノ時代に録音されたSPレコードを中心に選曲したアルバム。録音後32年間幻と言われていたバス・パート歌唱、ラ・ボエーム「古き外套よ」などの非常に珍しい音源も収録。 (C)RS