教育者として、映画音楽作家として、イタリアの黄金期を築いた人
フェラーラの名前は確かに知名度は低いものの、彼自身はよきピアニストであり、また素晴らしいヴァイオリニストでした。指揮者としても才能を表し、教育者としても力を発揮し、多くの人材を育てあげました。ここに収録された4曲は映画音楽の作曲家らしく、どれも劇的、華麗で、素晴らしい雰囲気に満ちたものばかりです。
タワーレコード(2011/09/13)
イタリアの指揮者、作曲家、音楽教育家であるフランコ・フェラーラ(1911-1985)の作品集です。イタリア、パレルモに生まれ、幼い頃から音楽を学び、5歳の時には、ピアノ・ソナタ(のようなもの)を作り上げ、家族を驚かせたと言います。家族と共にボローニャへ移住、コンソリーニにヴァイオリンを学び、ノルディオにピアノと作曲を学びます。彼は良きピアニストであり、また素晴らしいヴァイオリニストでした。イタリア各地で演奏活動を行ううちに、何人かの指揮者……グアルニエリ、トスカニーニ、マリヌッツィ……と出会い衝撃を受けたのです。そしてグアルニエリの奨めで指揮者に転向、1938年にフィレンツェ歌劇場でデビューし、1944年には聖チェチーリア音楽院管弦楽団の常任指揮者になります。しかし、その後体調を崩し、後進の指導や映画音楽の作曲などに専念しました。多くの才能ある指揮者を育て、また多くの映画音楽を指揮するなど、イタリアの音楽界にとって、なくてはならない人なのです。ここに収録された4つの作品は、そんな彼の活動を音にしたかのような劇的で華麗、そして表現力豊かな力作揃い。そのまま映画が何本も撮れそうな雰囲気に満ちた佳曲です。
ナクソス・ジャパン
発売・販売元 提供資料(2011/08/04)