ポール・マッカートニーが2001年にリリースしたオリジナル・アルバム。ウイングス時代の作品を含めると、これが通算20枚目にあたり、ポールのオリジナル・アルバムとしては、1997年の『フレイミング・パイ』以来、当時としては4年ぶりの作品。2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロに影響されてポールが作った「フリーダム」を急遽追加してリリースされた。 (C)RS
JMD(2011/06/13)
ポール・マッカートニー・アーカイヴ・コレクション。名門アビイ・ロード・スタジオにてリマスタリングにより新装再発売。1998年に愛妻リンダ・マッカートニーを失ったポールが、ロックン・ロールのスタンダード集ともいうべき『ラン・デヴィル・ラン』を挟んで、2001年にリリースしたオリジナル・アルバム。ウイングス時代の作品を含めると、これが通算20枚目にあたり、ポールのオリジナル・アルバムとしては、1997年の『フレイミング・パイ』以来、当時としては4年振りとなったアルバム。バンドのメンバーを一新し、プロデューサーにはデヴィット・カーンを迎えるなど、アメリカの若手ミュージシャンやクリエイターを起用して完成させた意欲作。2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロに影響されてポールが作った「フリーダム」を急遽追加してリリースされました。この「フリーダム」にはエリック・クラプトンがギターで参加。全英アルバム・チャート最高46位、全米アルバム・チャート最高26位を記録。
ユニバーサル
発売・販売元 提供資料(2011/06/07)
回顧モードからやっと半歩先へと踏み出したマッカの新作。4年前の『Flaming Pie』ではソングライターとしての年輪が印象深く、往年のロックンロールをカヴァーした前作『Run Devil Run』ではパフォーマーとしてのハッスルぶりが際立っていたが、これはいわばその中間路線といったところ。サウンド云々よりも音楽そのものへ向かう姿勢、気分を優先させた結果だろうか。多少のムラはあっても、彼にしか表現し得ないヴァイブとバンドのシンプルな演奏による波状攻撃が気持ちいい。プロデューサーのデヴィッド・カーンはじめ、バンドのメンバーを一新したこともおそらくプラス面に働いたはず。“Lonely Road”や“About You”あたりはウィングス時代の作風を思い出させ、ヘフナーを弾きながら熱唱する画が目に浮かぶようだ。初出となる息子ジェイムズとの共作2曲を含む全15曲、クセ球なしの全力投球。
bounce (C)荒田光一
タワーレコード(2001年12月号掲載 (P82))