ソウル/ファンクからロック/ポピュラーまで、音楽シーンに多大な影響を与えた伝説のミュージシャン、スライ・ストーンの、なんと30年ぶりとなる作品。自らが書いたスライ&ザ・ファミリー・ストーンの楽曲を、大御所アーティストの面々と共に再演したコラボレーション・セルフカヴァー・アルバム。 (C)RS
JMD(2011/06/13)
ソウル/ファンクからロック/ポピュラーまで、音楽シーンに多大な影響を与えた伝説のミュージシャン=スライ・ストーンの、なんと30年振りとなるアルバム。スライ&ザ・ファミリー・ストーンの楽曲を豪華アーティストと共に再演!自らが書いたスライ&ザ・ファミリー・ストーンの楽曲を、大御所アーティストの面々と共に再演したコラボレーション・セルフ・カヴァー・アルバムで、ゲストに迎えたのは、ジェフ・ベック、ジョニー・ウィンター、レイ・マンザレク(ドアーズ)、アン・ウィルソン(ハート)といったロック/ポップ界の大御所から、ドナルド・バード(tp)、アーニー・ワッツ(sax)などジャズ・ジャイアンツたちも特別参加。
ユニバーサル
発売・販売元 提供資料(2011/06/07)
スライ・ストーンが<帰還>を謳うのは、今回の新作『I'm Back: Family& Friends』が初めてではない。解体したバンドの再編を試みた『Heard YaMissed Me, Well I'm Back』(76年)、レーベル移籍作『Back On The RightTrack』(79年)、いずれもが結果的に不在への前ぶれだったのは歴史が物語る通りだ。が、今回ばかりは前向きに捉えておきたい。<新作>と軽く言ってはみても、彼のアルバム履歴が更新されるのは29年前の『Ain't But TheOne Way』(82年)以来なのだ。トリビュート盤の好評を受けた2006年のグラミー授賞式で約20年ぶりに人前に現れ、翌年にはツアーを敢行し、旧友ジョージ・クリントンとも共演。クレオパトラとの契約後も一時は音信不通だったそうだが、空白の時代を思えば駆け足のような復活劇じゃないか。アルバムの中心は、本人の新録パートと豪華ゲストのパフォーマンスによる過去の名曲リメイク。“Dance To The Music"であのオルガンを響かせるレイ・マンザレク(ドアーズ)を筆頭に、ジェフ・ベックやカーマイン・アピス、アン・ウィルソン(ハート)、ジョニー・ウィンター、そしてブーツィー・コリンズらが伝説に新たな解釈を加えている。また、完全な新曲も3つ収められていて、それが隠遁する直前の88~89年に作ったものだという時間軸の独自っぷりにもクラクラするが、いずれにせよこんな作品が世に出るだけでも奇跡のようなことだ
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.335(2011年8月25日発行号)掲載)