| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2011年07月20日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| レーベル | WARNER MUSIC JAPAN |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | WPCS-22174 |
| SKU | 4943674107254 |
構成数 : 1枚
合計収録時間 : 00:50:06
【曲目】
1-3. ブラームス:ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 作品15
4. 拍手
【演奏】
エレーヌ・グリモー(ピアノ)
クルト・ザンデルリング(指揮)、ベルリン・シュターツカペレ
【録音】
1997年10月21,22日 ベルリン,シャウシュピールハウス(ライヴ)
プロデューサー:レナート・デーン
録音エンジニア:クリスチャン・フェルドゲン

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何十年もクラシック音楽を聴いてきてこのひとほど安心して心から身を任せて聴ける指揮者は他に決していない。
その代わり、無駄なレコード録音は一切しない。全集を作るついでにあまり得意でない全集中の他の曲を録音することも全くない。全集があるのは例外的にブラームスが2回、ラフマニノフのピアノ協奏曲を4年かけて1曲ずつ、シベリウス、それにフィルハーモニアとの偶然クレンペラーの補佐に入った時にフィルハーモニア管と録音したベートーヴェンの交響曲全集だけである。
ああそれと内田光子とのベートーヴェンピアノ協奏曲全集があったが、これもザンデルリングに惚れ込んだ内田が頼み込んで実現したものであろう。
とにかく無駄なものは一切録音しない。だから、ザンデルリングの録音したレコードは1つ残らず名演である。そして、ドイツで生まれロシアにも故郷を持つこのひとの音楽は、とてつもなく深く堅固でしかも何より温かい人間のぬくもりと哀しさを無限に持っている。これほどそのひとの持っている人間としての徳の高さが音楽に自然に反映しているひとを私は他に知らない。
いささか前置きが長くなったが、このグリモーと協演したブラームスもそういった意味で大変な聴きものになっている。
まず、冒頭の決して理性を失っていない大きさにびっくりする。これは、ブラームス25歳の時の若書きだが、そういう若さと25歳にして大家であったブラームスの両方を感じさせる。
ザンデルリングは決してピアニストを抑圧しない。ザンデルリングの揺りかごの中で自由に自主的にのびのびと弾いている。それが自然に交響している。
どこもかしこも納得しながら最初から最後まで音楽は進んでいく。これは永遠の響きだ。
ザンデルリングの指揮でブラームス・ピアノ協奏曲第2番もきいてみたくなる。
でも、ザンデルリングは2番は演奏していない。1番だけである。
あんなに素晴らしいブルックナーも3番4番7番しかない。
でもそれでいい。
ザンデルリングは自分で納得したものだけを録音してくれたのだ。
それで十分だ。
ザンデルリングは歳を取ってから指揮を頼まれると「自分よりいい指揮者はたくさんいるから…」というのが口ぐせだったという。そういうひとの音楽こそ聴いてみたいものだ。