クリック・ハウス/ミニマル・テクノの第一人者であるRicardo Villalobosと、Moritz Von Oswald Trioやnsi.のメンバーとして活躍するMax Loderbauerの2人がECM作品をリミックス!「ECMのプロダクションに没頭すると最適なサウンド・エクスペリエンスに関して多くを学ぶことが出来る。僕たちもECM同様、音に関して妥協は一切しないという大原則を守っているんだ。」というRicardo Villalobosと Max Loderbauer。本作品で2人がベースとしたのはChristian Wallumrød, Alexander Knaifel, John Abercrombie, Miroslav Vitous, Louis Sclavis, Wolfert Brederode, Paul Giger, Enrico Rava/Stefano Bollani/Paul Motian, Arvo Pärt とBennie MaupinのECM録音作。Ricardo Villalobosは長い間Manfred EicherのECM作品を追ってきたファンであり7年前からクラブでDJを行う際にECMの曲を織り交ぜたという。「Arvo Pärtの ‘Tabula Rasa’からはじまり、そこからAlexander Knaifelなどの音楽に波及していった。クラブで踊っている人たちを見ていると分かるのだけどエレクトロニックの構造を薄くしてECMの生きたテクスチャーを合わせると意識できるレヴェルで新しいパッションに火がつくんだ。最も大切なのはこの2つの世界を調和させること、オーガニックとエレクトロニックをバランスよく」
IMS
発売・販売元 提供資料(2011/04/27)
先日の<Big Beach>への出演決定→キャンセルでファンを一喜一憂させたリカルド・ヴィラロボスと、モーリッツ・ファン・オズワルド・トリオの一角でもあるマックス・ローダーバウダーの2人が、ドイツが誇るジャズの至宝・ECMの音源をリミックスしたスーパー・プロジェクト!とはいえ、この猛者どもが<アーカイヴから美味しい部分をチョイスしてテクノに仕上げました>なんて安直なことをするわけがない。自身のDJプレイにECM盤を使うほどのヴィラロボスだけに、今回の再解釈も、サウンドよりそこに漂う空気感を重視したもの。音数少なめ、しかし一音一音が濃密に交わる深淵で神秘な音世界-その深淵さこそがECMの真髄であるし、ここ最近のヴィラロボス・サウンドそのものでもあるのだ。
bounce (C)石田靖博
タワーレコード(vol.333(2011年6月25日発行号)掲載)