2009年12月24日に急逝した志村正彦の15年越しの夢を実現すべく、2010年7月17日、富士急ハイランド コニファーフォレストにて行われたフジファブリック主催のライヴイベントを完全版にてパッケージリリース。フジファブリックと、縁の深い錚々たるゲストアーティスト15組とのまたとない夏の一日がよみがえる。 (C)RS
JMD(2013/01/16)
2009年12月24日に急逝した志村正彦の15年越しの夢を実現すべく、2010年7月17日、富士急ハイランド コニファーフォレストにて行われたフジファブリック主催のライブイベントを完全版にてパッケージリリース。フジファブリックと、縁の深い錚々たるゲストアーティスト15組とのまたとない夏の一日が蘇ります。全30曲、トータル4時間に及ぶ1日限りのライブを、MCも含めて全曲完全収録。刻々と表情を変える富士山を望む美しいステージで、志村の想いの強さを知る全員の想いがひとつになって、様々な奇跡を刻んでいきます。DVD・ブルーレイ共に本編は5.1ch mixも収録。
発売・販売元 提供資料(2011/04/22)
ライヴDVD「フジフジ富士Q-完全版-」は、一期一会の感動に包まれた昨年のフジファブリック主催イヴェント<フジフジ富士Q>の貴重な記録である。もともと本企画は志村正彦の長年の夢として発案され、一昨年末の彼の急逝により実施が危ぶまれたものの、残されたメンバーとスタッフの強い意志と参加アーティストのサポートにより開催が決定。本作はフジファブリックの演奏をバックに、15組のアーティストが思いを込めて彼らの楽曲を歌い繋いだ、4時間に及ぶ高品質なステージがほぼノーカットで収められている。しんみりムードも予想されたが、会場の雰囲気は予想以上に明るく、一番手の奥田民生から快調にライヴは進む。ハナレグミのようにみずからのスタイルに引き込んで歌うタイプや、クボケンジ(メレンゲ)のように楽曲に入り込むタイプなど、各々の解釈がおもしろく、観ていて飽きない。氣志團の“茜色の夕日”、吉井和哉の“Anthem”など心の琴線に触れる名唱も多く、本編ラストを飾ったくるりの“銀河”はまるで自身の持ち歌かと思うほどハマっている。これだけ多様なスタイルの楽曲を書き続けた志村の才能の大きさを思う時、いまさらながらにその不在が惜しまれてならない。しかし、フジファブリックはこれからも続いてゆく。アンコールで山内総一郎が歌う“会いに”は、新生フジファブリックの可能性がはっきりと聴き取れる名盤だ。このDVDは終着点ではなく、新しい歴史の幕開けである。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(vol.334(2011年7月25日発行号)掲載)