実にバラエティーに富んだ10曲。バラエティーに富みつつもどの曲にもリアルに門田節は存在する。決意表明、退廃感、冒険 etc…いろんなものが詰まった門田匡陽会心の第1弾、「Nobody Knows My Name」が遂に完成!バックを固めるミュージシャンは、それぞれの曲が持つ雰囲気に合わせドラム/ベースともに3名づつ起用。まずドラム。古くからの馴染みの伊藤大地の他、MO'SOME TONEBENDER のサポートも務めるSPANK PAGE の水野雅昭、まだ無名だがジャズドラム上がり、デニスチェンバースばりのドラミングを見せるtoday is the dayの大浪彰仁。ベーシストは、“唄う” フレーズが炸裂しているGRAPEVINEのサポートでもおなじみの金戸覚に、最近のライブでサポートを務める、若いが安定したプレイを聴かせる菅原将之。そして門田本人のベース。門田のベースが実に良い味を出している。巧くては成立しない曲で、絶妙なへっぽこ感を演出できている。アレンジ面でも門田匡陽のこだわりが前面に押し出されている。特にコーラスラインは必聴。
発売・販売元 提供資料(2011/05/11)
現在活動休止中のGood Dog Happy Menのフロントマンによる、初のソロ作。バンドではコンセプト・アルバム的な作りが特徴だったが、本作はそれとは違う趣で甘くドリーミーなメロディーのなかにも緊張感のあるサウンドやどこか退廃的で混沌とした生々しい言葉が並ぶ。特に“Dear My Teacher”はそれが顕著に表れた、象徴的な楽曲と言えるだろう。そしてさらに意表を突く、暴力的なインスト“後夜祭”がまた強烈な一撃。
bounce (C)山村真琴
タワーレコード(vol.332(2011年5月25日発行号)掲載)