フィールディング的辛口サウンドで迫るシフリンのスパイ・サスペンス編。
『テレフォン』(1977)
サウンドトラック
音楽 ラロ・シフリン
監督 ドン・シーゲル
主演 チャールズ・ブロンソン、リー・レミック、ドナルド・プレゼンス
『タワーリング・インフェルノ』などの大作ライターのスターリング・シリファントと、『カプリコン1』同時期にあたるピーター・ハイアムズによるアイデアに富んだシナリオを巨匠シーゲルがブロンソンとともに仕上げた娯楽サスペンス。ソ連KGBが仕掛けながらも今では時代の遺物となっていたはずの「テレフォン作戦」がアメリカで暗躍する・・・。初音盤化となるこちらのサントラ、シフリンのスパイものだが、スウィートになる要素はなく、非情に仕掛けられていく罠への罠といった感じのプロットのため、人間臭さも表現しない、かなりドライなフリー・ジャズ・ロック・スコア。ジェリー・フィールディングの味が好きな方に。『ダーティ・ハリー』よりも人間臭さをかなり敢えて削いだテイストだ。後半は、ジェームズ・カーンが監督・主演した日本未公開作『HIDE IN PLAIN SIGHT』(1980/音楽レナード・ローゼンマン)で、アメリカで始められたばかりの頃の”証人保護プログラム”を適応された家族の実話。ローゼンマンのストリングス中心の、こちらは乾いたサスペンスと人間らしい暖かな美しさが入り混じる。 (C)馬場敏裕
タワーレコード