ギレルモ・スコット・ヘロンによる越境的エレクトロニカ・プロジェクトであるPrefuse 73の2年ぶり7作目は、本人いわく「女性的なアルバム」だという新機軸。女性ヴォーカルをフィーチャーし、きめ細かい音像と儚い歌声とが織り重なる。「例えるなら、このアルバムには闇と光が同等に合わさっている。音楽を人間と捉えて聴くならその考えが必要なんだ。」
タワーレコード(2011/04/13)
10年以上のキャリアの中で制作したアルバムは7枚、それに加えて多数のEPもリリースしており、さらに別名儀で参加したプロジェクトもあり、これ程まで多彩なジャンルの中で作品を作り続け、ヒップホップとアヴァント・ロックに意義深く携わるアーティストはなかな かいないだろう。「このレコードは、自分にとっても 異質な作品なんだ。すべてのプロセスに女性ヴォーカルが関わり、いつもとは大きく異なる方法でレコーディングされている」とギレルモが語る本作。ヴォーカル陣にはゾラ・ジーザス、マイ・ブライテスト・ダイアモンドのシャラ・ウォーデン、そして今は亡きブロードキャストのトリッシュ・キーナンなどの顔ぶれがあり、既に型破りだった音楽のタペストリーにそれぞれ全く異なったスタイルと魂を加えている。“女性的なアルバム”というテーマは、ビジュアル面にも反映され、UK在 住の日本人イラストレーター、Yuko Michishitaも作品に関わった。
「このアルバムは他のアルバムから離脱したような作品に感じられるかもしれないが、リスナーを遠ざけたり、混乱させるために作ったんじゃない。俺の音楽をこれまでとは違った解釈で表現したというだけで、聴きたい人すべてを歓迎するものなんだ。期待や比較の気持ちをすべて捨ててから聴いてほしい作品だ」──ギレルモ・スコット・ヘレン
発売・販売元 提供資料(2011/02/25)
今回は<女性>をテーマにした作品だそうで、急にモーレツフェミニストになったのか、大掛かりな工事をして変身してしまったのか、聴く前にちょっと心配になってしまいましたが、全然そんなことはなかったようです。とはいえ、女性ヴォーカルを前面に立てて執拗なカットアップや凝りまくったエディットを控えめにした作りはいままでのプレフューズとは違う感じ。別名義のダイアモンド・ウォッチ・リスツ寄りかも。
bounce (C)サクライマー
タワーレコード(vol.331(2011年4月25日発行号)掲載)