2001年、歴史的名盤『イズ・ディス・イット』によって"ロックンロール・リヴァイヴァル"ムーブメントを象徴する存在として新たな「基準」と「時代」('モダン・エイジ')とをつくり上げた、ザ・ストロークス約5年振りのアルバム。プロデューサーに初めてジョー・チカレリ(U2、べック、ビヨーク他)を迎え、さらにタイトでアグレッシブなサウンドに仕上がっている。 (C)RS
JMD(2011/03/24)
約5年振り、全世界待望となる4枚目のアルバムが完成!01年、「2000年代のロックシーン最大の事件」とも言われた歴史的名盤『イズ・ディス・イット』から続く、日本でも全てゴールド・ディスクを達成した3作によって、2000年代に「新たな基準」と「時代」をつくったザ・ストロークス。メンバー自身が「本当の意味で初めてバンド全員でつくったザ・ストロークスのニュー・モデル」と自負し、ヴォーカルのジュリアンをはじめ、メンバーそれぞれのソロ活動によって得た、進化・成長から引き起こされた化学反応によって到達した新たなる世界=第二章となる今作。自らが創り上げた時代・世代、その唯一無二の完成形を打ち破り、2011年、さらに 2010年代という新たな時代=“モダン・エイジ”をつくり、牽引する作品になること間違いなし。
SMJ
発売・販売元 提供資料(2011/01/27)
ある世代を代表する顔役とはいえまだまだ成長期にあるのに5年の空白を開け、しかもほぼメンバー全員がソロ活動に精を出していたことはご存知の通り。となると、ゼロと言わないまでも人間関係とバンドのアイデンティティーを基本部分から再構築しながら、この4作目『Angels』は完成したと見て良さそうだ。実際、ジュリアン・カサブランカス(ヴォーカル)が一手に曲作りを担当していた過去3枚と違い、今回は全員の意見を平等に汲みながら曲を形成。引き続きガレージ~ポスト・パンクがサウンドの核にあるが、カーズからシン・リジィまで70~80年代の幅広いアーティストの影響を各曲に散りばめて、エレクトロニックな要素も多用。曲展開にもヒネリを効かせ、総じてコラージュ的に断片をはめていったような印象があり、アップビート&ポップに曲をまとめているものの、彼らにとってもっとも実験性の高いアルバムになった。そうした実験のなかには少々生煮えのものもあるが、ストロークスがそれぞれにユニークな5つの音楽的人格の集合体であることを確認できるし、良い意味で進行中のプロセスの途中経過と捉えるべきなのであろう。
bounce (C)新谷洋子
タワーレコード(vol.330(2011年3月25日発行号)掲載)