クインシー・ジョーンズのキャリア初期の偉業を思い切り体感できる秀逸なボックス・セット。1950年にカウント・ベイシー・バンドで活躍するクラーク・テリーの元でトランペットを習い、1951年~1953年にライオネル・ハンプトン楽団に参加しヨーロッパ・ツアー。1956年には、ディジー・ガレスピー楽団のミュージカル・ディレクターをつとめ、また、自身の原点となる作品『バンドの誕生 The Birth of a Band』を録音。クインシー・ジョーンズが若くして才能を認められ、小さい紆余曲折あるも、ジャズのみならず、音楽業界において常に第一線で活躍していることは誰もが認める所ですが、本録音は、彼のビッグ・バンド・ディレクションの原点とも言えましょう。1959年、ハロルド・アーレンのブルース・オペラ『フリー・アンド・イージー』の公演のために自己のオーケストラを結成し、ヨーロッパ、次いでアメリカも楽旅。『バンドの誕生』で発表した曲を中心にし、個性派ソロ・プレイヤーも率いてのビッグ・バンド・ライブの各地の模様がここに収録されています。この前後には、カウント・ベイシーの作編曲や、サラ・ヴォーン、ダイナ・ワシントンといった歌手たちのバック・アレンジも手掛けるなど、文字通り、ファースト・コールのアレンジャーとして才覚を発揮してもいるから本当に驚きですが、この時、何と27歳という若さ!今時のクインシーや、『ソウル・ボサノバ』、A&M 時代の音源のファンにもお薦めしたい、お得ボックス・セットです。
Yesasia
発売・販売元 提供資料(2011/01/14)