Moodymannが運営するKDJレーベルから、96年にSoul Edgeでデビュー。その後、Theo Parrish、Moodymannと共に3 Chairsを結成。長年にわたり運営してきたデトロイトのレコードショップ『Vibes Rare & New Music』のオーナーを勤める傍ら、自身のソロプロジェクト名義”Godson”としてもシカゴのStill MusicからシングルをリリースしているRick Wilhite。15年ものキャリアを持つ中、遂にリリースとなるこの1stアルバムは、プログラミングソフトを用いずキーボードやハンドクラップをあえて「アナログ」な手法で製作された作品!ディスコ、ジャズやアフロなど様々なサウンド・マテリアルを抽出し呪術的なビートに重ね合わせることによって溢れ出る濃厚な黒さ、デトロイトハウス特有の音の歪みや荒さとライヴミックスの中で偶発的に鳴らされるイコライジングが独特でプリミティヴな高揚感を生み出す。デトロイトハウスの二台巨頭Theo Parrish、Moodymannと並ぶベテランRick Wilhiteの豊かな才能に触れることが出来る1枚が遂に完成した。
発売・販売元 提供資料(2011/01/06)
スリー・チェアーズの一員として知られるようになったリック・ウィルハイト。ソロとしては90年代中頃から活動を始めており、それほど多くの作品を残してきてはいなかったものの、ここにきて動きが活発化してきた。昨年、初期作の編集盤、自身の経営するレコードショップの名を冠したコンピを立て続けに出して、今回はいよいよ初のオリジナル・アルバムをリリースだ。当然、デトロイト・ハウスの王道を行くような展開は予想できたが、そのサウンドの深化ぶりたるや、初のアルバムということもあって流石に気合いの入った感じがビンビン伝わってくる。キンキンいってる高音や荒々しく割れた低音、その間を埋めるソウルフルなシンセのフレーズが濃密に絡み合って……たまらんわ~、むっつりハウス。
bounce (C)池田謙司
タワーレコード(vol.329(2011年2月25日発行号)掲載)