親しみやすいドヌーヴ!
サントラも、70年代の香り、ロンビの音楽も
まるでフランシス・レイ!
『しあわせの雨傘』(2010)
サウンドトラック
音楽(スコア) フィリッブ・ロンビ
監督 フランソワ・オゾン
主演 カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラール・ドパルデュー
独特の美学の名匠オゾンが、ドヌーヴに町の雨傘工場主の主婦を演じさせ、”平凡な主婦”が、町工場主として成功していく姿をコミカルに描く、”1977年”を舞台にした物語。映画ファンにとっては、さまざまなメモリアルな作品も多い77年、オゾン+ロンビのコンビは、作品の音楽も、その頃のテイストを思い出させるタッチで迫る。シルヴィ・バルタン、ジョニー・アリデイ、「モア・ザン・ウーマン(ビージーズ)」、ボニーMによるサニーといった、70年代後半の、スウィートなメロディのポップスを聴かせ、ドヌーヴにはジャン・フェラの「人生は美しい」を歌わせ、ロンビのメインテーマは、まるで『夢追い』『愛よもう一度』の頃のフランシス・レイ(そういえば、この2本の主演もドヌーヴ!)を思わせ、なんとチプリアーニ曲2曲引用(2曲ともディジットムービーズで既CD化の『血みどろの入江』より。もちろん、それらしからぬチプリアーニ節なスウィート・イージー・ナンバーです)、ウイットに富んで親しみやすいストリングス中心のスコアで後半は、ロンビが楽しませます。70年代後半へのオマージュ的なサウンドですが、改めて、楽しいサントラとは、と考えさせます。(後半は、まるで『さよならの微笑』) (C)馬場敏裕
タワーレコード