2010年11月に78歳を迎えた登川誠仁のライブアルバム。ネーネーズの東京デビューコンサート、りんけんバンド、嘉手苅林昌、大城美佐子、知名定男など、数々の伝説に残るライブを企画してきたEATS and MEETS CAY(ワコール・アート・センターのB1F)の25周年を記念して、久しぶりのオール・スタンディングによるライブハウス・コンサートが行われました。当日は満員のオーディエンスを前に、乗りに乗ったコンサートとなり、演奏はもちろんの事、MCも冴え渡りました。本アルバムはそのコンサートを完全収録した2枚組です。Disc-1冒頭のMCで「40歳も過ぎて、こんなもんですよ」と言って、満場の拍手を誘っていますが、登川誠仁のもう一つの魅力は、滑稽で洒脱なゆんたく(おしゃべり)にあります。ライブだからこそ楽しめるゆんたくの数々、そして13分24秒に渡る「トゥバラーマ~誠小の六調節」や15分33秒に渡る「ユンタメドレー」など、ライブならではの白熱のテイクも聴き所です。さらにボーナストラックとして2009年5月の川崎クラブチッタでのライブから、ダイナミックな太鼓さばきが楽しめる「渡りゾウ~滝落とぅし」を収録しました。歌とゆんたくで登川誠仁の魅力が十二分に楽しめる、充実のアルバム、沖縄民謡ファン必聴の1枚です。
リスペクトレコード
発売・販売元 提供資料(2011/05/02)
沖縄伝統音楽歌手・登川誠仁の魅力を十二分に伝える、ライヴ・アルバム。2010年8月29日、東京・表参道にあるライヴハウス"EATS and MEETS Cay"で行われたライヴを完全収録。 (C)RS
JMD(2010/12/16)
昨年8月に行われた青山・EATS and MEETS CAYでのライヴが、2枚組のヴォリュームで音源化。"歌ぬ泉"をはじめとするオリジナル曲から、"安里屋ユンタ"などを盛り込んだ島唄メドレーまで、<沖縄のジミヘン>と称される三線の速弾きとカチャーシーに乗せた歌声の力強さたるや、とてもは78歳とは思えません! また、得意の軽妙なおしゃべりでは会場も終始大爆笑で……彼こそ沖縄音楽界の長老ならぬ<超老>ですな~。
bounce (C)岡本大輔
タワーレコード(vol.329(2011年2月25日発行号)掲載)
昨年8月に東京・表参道で催された独演会の模様を余すことなく収録した2枚組ライヴ・アルバム。「座ってしまったら最後、立つのがわからない人間で」と冒頭で本人が語っているように、愉快なゆんたく(MC)もたっぷりと、最新アルバム『歌ぬ泉』の収録曲を交えながらゴキゲンなパフォーマンスを次々に展開するこの夜の御大。ほんと見事だと思うのは、自然に行われる呼吸と一体化したような演奏のリズム。吸って吐いて吸って吐く、というような滑らかな動きを行いながら進んでいく歌と三線。そこに生じる心地良いグルーヴにウットリしつつ、結局のところはライヴの人なのだなと痛感しきりの2時間強であった。いろんなゆんたをスイスイスウィンギーに歌い継いでいく15分にも及ぶ《ユンタメドレー》も飛び出したりして、エキサイティングなシーンもあちこちに。川崎クラブチッタで披露された太鼓プレイをボーナス・トラックとしてラストに置いた構成もグッド。
intoxicate (C)桑原シロー
タワーレコード(vol.90(2011年2月20日発行号)掲載)