ex)up and comingの干川弦を中心とするトリオ、dry river string。09年夏リリースの『buried ep』が、ジワジワと広がりロングセラーに。その後toeの『For Long Tomorrow』でのゲストヴォーカル参加を経て、今作、toe美濃氏をエンジニアに迎え、クラムボン所有の〔none to cat〕にて録音された1stフルアルバム。toeのドラム柏倉氏も2曲参加。前作epの、いや、up and comingから繋がる唄心は更に研ぎ澄まされ、滑らかで暖かいアコースティックサウンドとゆっくりと溶け合い、ヴァイオリンやトランペット、クラリネットなど彩りをまとい…本当にステキなアルバムができました。流行り廃りに左右されることなく、長く大事な1枚になる、そんなアルバムです。オススメ→(2)(3)(6)(8)
タワーレコード(2010/12/07)
toeやNINE DAYS WONDERで知られるレーベルCATUNEに在籍し、独特の佇まいで活動していた京都のバンドup and coming。残念ながら解散してしまったが、その心は確実にコチラへ。元up and comingのフロントマン千川弦が中心とするトリオ、dry river stringのファースト・フル・アルバム。up and comingから繋がる歌心はさらに研ぎ澄まされ、人々の涙腺を刺激すること必至。サウンド・アプローチもポストロック通過後の滑らかな質感漂うアコースティック・エッセンスに重きを置き、フォーク、ジャズ、ボサノヴァなどの空気感も持ち合わせている。レコーディングは小渕沢にあるクラムボン所有の「none to cat」にて。エンジニアは美濃隆章(toe)。ドラムで柏倉隆史(toe、the HIATUS)も参加。
PCI
発売・販売元 提供資料(2010/11/25)
シカゴ産のポスト・ロック的なサウンドや、エリオット・スミスをはじめとした内省系のフォーク・シンガーを連想させる叙情的な歌、アコギを中心にヴァイオリンやトランペットも含んだ生楽器の慎ましくも豊穣な響きがひたすら心地良い一枚。美濃隆章がエンジニア、柏倉隆史がドラマーとして参加しており、ネオ・ソウル風のテイストとその背後に存在する確かなエモーションからはtoeの最新作との共振が感じられる。
bounce (C)金子厚武
タワーレコード(vol.328(2010年12月25日発行号)掲載)