| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2010年10月19日 |
| 国内/輸入 | 輸入 |
| レーベル | DHM Deutsche Harmonia Mundi |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | 88697789202 |
| SKU | 886977892028 |
構成数 : 1枚
合計収録時間 : 01:14:00
録音 : ステレオ (---)
【曲目】
A.スカルラッティ:
「Il mar de le mie pene」「Ondeggiante agitato」「Cara tomba」
「Canta dolce il rosignolo」「Qui dove... Torbido irato e nero」
G.B.ボノンチーニ:「Frondi tenere... Ombra mai fu」「Dice Tirsi」
A.カルダーラ:
「Ha vinto Amor... Per combatter con lo sdegno」
「Se vedrai avvampar le lucciolette」 「Fiamma ignota」
A.M.ボノンチーニ:
「Piu che freme il nembo irato」「E'deliquio... Sonno se pur s'e sonno」
N.マテイス:「Balletto」
R.ブロスキ:「Chi non sente」
【演奏】
ジモーネ・ケルメス(Ms)
クラウディオ・オセレ(ディレクター)
Le Musiche Nove
【録音】
2010年4月21-25日 グスタフ・マーラー・オーディトリウム(デジタル:セッション)

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ナポリ楽派の特徴か、父スカルラッティ同様、朗唱部分もとても美しい。
愛聴から、歌詞にも心が傾く。Minato作詩の〈Ombra mai fu〉には、感銘を何度も受けた。
この時代の恋愛詩は、私は背景をよく知らないし、腕の競い合いだったとも思うが、アルバム等でまとめて読むと、私などは過熱や溶解防止装置がかかって、距離を置いて読み出し、浸透しなくなってくる。
“けだし恋愛は感情中の感情であり、人間情緒の最も強い高熱であるからして、抒情詩における最も調子の高い者は、常に必ず恋愛詩に限られて居る。即ち恋愛詩は抒情詩のエスプリであり、言わば「抒情詩の中の抒情詩」である。(萩原朔太郎)”
しかし、〈Ombra mai fu〉は、叙景と叙情が一致して、感覚的にも直接伝わり、何度も味わうことができる。
日本人の私には感覚的に合う上に、透析を重ねて練磨したものは味わいやすく、愛聴となる。
木陰の側を通るとき、街路樹が風にそよぐ時など、折々に思い出される。
“日本では、風景や自然を歌う「叙景歌」は、じつは本来恋心を歌う「抒情歌」として機能すべきものが多かった(大岡信)”
“自然発生的の径路で言えば、和歌の本脈は恋愛歌です。(萩原朔太郎)”
詩も曲もとても美しく、聴く度に心象風景が浮かぶ。緑陰と木洩れ陽、仰角の美しい叙情。
Simone Kermes女史は、他作品の歌唱時の顔の表情から、カラバッジオ『メデュ―サMedusa』を思い出す。彼女のバロックの造詣の深さの現れとして見ている。
ジョバンニ・バッティスタ・ボノンチ―ニGiovanni Battista Bononciniの誕生日(1670年7月18日Modena)に。