MINUSが次に仕掛けるのはRICHIE HAWTINと同じくカナダでその音楽的キャリアを育んだプロデューサー・MARC HOULEのアルバム!2004年にMINUSからいきなり2LP「RESTORE」でデビューを果たし、06年の「BAY OF FIGS」でその評価を決定的にした才能豊かな逸材が4年ぶりにアルバムをリリース!(なんとCDでのオフィシャル・リリースは初!)本作「DRIFT」は、現在彼が住むベルリンの"冷たく暗い灰色の冬"をイメージして作られた作品。雪降る夜の雑踏を歩く足音(?)をサンプリングした冒頭からミステリアスなシンセリフが淡々と刻まれる"Inside"、重苦しい地を這うようなベースラインと時空を捻じ曲げるようなシンセに意識を飛ばされる"Drift"、メランコリックなメロディーがミニマリスティックなトラックと相まって聞き手の心に静かに浸透していく"Melting"。通常のMINUS作品とは趣を異にした、サウンドトラックのように風景が浮かぶイマジネイティブなサウンドが収められた全8曲の秀作です。
発売・販売元 提供資料(2010/09/16)
マイナスからマーク・ハウルが4年ぶりの新作を発表。主宰者のリッチー・ホウティンも大プッシュしているように、まず耳に残るのはマイナスらしいストイックな音作りだろう。必要最小限の音数と必要最低限の展開で進んでいくトラックは鳥肌が立つほどスリリング。シンプルながらも聴く者をググッと引き込むサウンドスケープは、素晴らしい映画を鑑賞し終えた時の満足感に近い。今年を代表する一枚になるかも?
bounce (C)石井隆弘
タワーレコード(vol.327(2010年11月25日発行号)掲載)