未来派タンゴを奏でるフィンランドの女性アコーディオン奏者が、4年ぶりに2作目をリリースした。卓越した演奏技術とエレクトロニクスを導入したハイブリッドな感覚は前作で立証済みだが、鉄琴と戯れるトイ・ポップや生ギターの情緒溢れる旋律が美しいミニマル・アンビエント、果ては超アッパーな人力エレクトロまで、もはや何でもありのビックリ箱状態！天国のアストル・ピアソラも唖然としてるかも!?
bounce (C)岡本大輔

昨年の来日公演が評判を呼んだフィンランドのドレッド・アコーディオニスト、ヨハンナ・ユホラの待望のニュー・アルバムが到着した。彼女の音楽の特徴をズバリ伝えるタイトルが付けられているが、ここではファンタジックな思考は前にも増して大きく回転しているといった印象だ。クールなエレクトロ・サウンドと戯れながら、奔放なタッチでイマジネーション豊かなタンゴを紡いでいく姿勢からはこの音楽の自由性を主張する声が聴こえてくるよう。大らかな哀愁を表現する《Tango-san》とか最高だなぁ。
intoxicate (C)桑原シロー