シンガー/ピアニスト/プロデューサーと幅広い活動を展開しているフランス在住のカナダ人、ゴンザレスことチリー・ゴンザレス。これまでジェーン・バーキンやファイスト、ジェイミー・リデルのプロデュースをはじめ、ビョークやダフト・パンクのリミックスなどを手掛ける鬼才として知られる彼が、約2年振りとなるオリジナル・アルバム『Ivory Tower』をリリース。名前もゴンザレスからチリー・ゴンザレスと改め、新たな意気込みで制作された本作だが、まず驚かされたのはプロデューサーになんとエレクトロ・ダンス界の異端児ボーイズ・ノイズを起用!!鬼才ゴンザレスとボーイズ・ノイズの組み合わせと聞くだけで、アグレッシヴな攻撃的エレクトロ・サウンドを想像しがちだが、本作はその期待を良い意味で大きく裏切る、オシャレで華麗に変身したゴンザレス・サウンドを展開。『Solo Piano』の世界感に加え、『Soft Power』でみせたキャッチーなサウンドを織り混ぜた、まさにベリー・ベスト・オブ・ゴンザレスと言っても過言ではない傑作アルバム。どの曲もクラシカルなピアノをメインにした曲調で始まりながらも、互いのセンスを見事に融合させダンス・トラックに変貌させたオリジナリティ溢れる楽曲揃い。
発売・販売元 提供資料(2010/06/28)
同じくカナダ出身でフランス在住のファイストのプロデューサーとしてその名を世界に轟かせたポップ職人〈職業・ゴンザレス〉の新作です。いまやつかみ所のなさがつかみ所だったりするのですが、想像以上にやっています! ニュー・エレクトロ界の一番星、ボーイズ・ノイズをプロデューサーに迎え、アップなユーロポップを武器に、人並み外れた観察力でシュールなダンス・ホールを作り上げています。名曲オンパレードのなか、神妙なピアノ・トラックなんかも織りまぜ、職人はまた浮き世の先でたりらりらんと踊っております。
intoxicate (C)久保正樹
タワーレコード(vol.87(2010年8月20日発行号)掲載)
ファイストやジェーン・バーキンのプロデュースで知られるチリー・ゴンザレス。<ピアノ・ソロ>や<70sポップ>など、毎回意表を突くコンセプトでソロ・アルバムを発表してきた才人の新作は、ユーロ・ディスコ風味溢れるエレクトロ・ポップといった雰囲気。哀愁のメロディーと女性コーラス、そしてゴンザレスの粋なピアノと下世話な語りが加わって、官能の夜が幕を開ける。優雅に洗練された悪趣味がここに。
bounce (C)村尾泰郎
タワーレコード(vol.323(2010年7月25日発行号)掲載)