ゴージャス★ファッショナブル★ハイクオリティ!!
愛しか見えない男と女たちが繰り広げる、イタリア的「愛」のリアル。

ロブ・マーシャル監督が『シカゴ』の次に選んだタイトルは「NINE」。1982年ブロードウェイ初演で同年のトニー賞を5部門受賞し、当時、「ドリームガールズ」と賞を分けあった華やかなミュージカル作品だ。2003年のリバイバル上演では主演にアントニオ・バンデラスを迎え、再びトニー賞受賞を果たした。「NINE」の原点にあるのは、1963年にアカデミー賞(R)を受賞した不朽の名作フェデリコ・フェリーニ監督の『8 1/2』。この作品に半歩進んだ解釈と音楽とダンスを加え、9歳の少年に戻ったグイドを大切な主人公に据えた作品が、舞台「NINE」。そして、今回が初の映画化となる。

主人公グイド・コンティーニ役にダニエル・デイ=ルイス。それに連なる女優陣も圧巻。ニコール・キッドマン、ペネロペ・クルス、マリオン・コティヤール、ジュディ・デンチ、そしてソフィア・ローレンと並居る歴代オスカー(R)受賞者の新旧名女優に加え、『あの頃、ペニー・レインと』でオスカー(R)ノミネートされたケイト・ハドソン、音楽界から圧倒的な実力と人気を兼ね備える"Black Eyed Peas"のファーギーが娼婦役を演じる、まさにまばゆいばかりの豪華なキャスティングである。
さらに、製作陣も数々のオスカー(R)受賞者が名を連ねる。『シカゴ』でアカデミー賞(R)監督賞にノミネートされたロブ・マーシャルの監督手腕は、本作でも如何なく発揮され、ミュージカルのエッセンスを昇華し完成された1本の映画作品として生まれ変わらせた。その実力は前作『シカゴ』でアカデミー賞(R)を6部門、そして『SAYURI』でも3部門を獲得したことが証明している。率いるスタッフもロブ・マーシャルと共に『シカゴ』『SAYURI』に従事した撮影監督のディオン・ビーブ、美術のジョン・マイヤー、衣装のコリーン・アトウッドらが登板。さらに、2008年に他界したアカデミー賞(R)受賞監督アンソニー・ミンゲラが生涯最期の脚本作品として参加し、この創出された美しい世界観に映画としての説得力を加えて、完成に導いている。