ジャズ界の伝説ジョン・コルトレーンとアリス・コルトレーンを叔父と叔母に持ち、圧倒的な存在感と卓越したセンスをあわせ持つビート・ジャンキーとして、J.ディラ亡きあとの後継者として評されているL.A.在住のビート・メイカー/プロデューサー、フライング・ロータス。大絶賛を受けたファースト・アルバム『Los Angeles』発売後、3部作構成として12インチと配信のみでリリースした「L.A. EP」シリーズをまとめた日本企画盤が登場。本作はアルバム未収録音源や、彼をリスペクトする個性派揃いのリミキサー陣による楽曲で構成されており、さらにi-tunesとBLEEPのみでデジタル配信された12インチ未収録音源も追加。注目のリミキサー陣には、フライアムサムとしてユニットを組んでいる相方サムアイヤムや同じL.A.シーンで活躍するテイク、マシュー・デイヴィッドはもちろんのこと、アングラ・ヒップホップ界からラス-G、ドラムンベースからはブレイクエイジ、そしてダブ・ステップで活躍中のマーティンなど彼ならではの人脈で集められた濃厚なメンツばかり。さらにハープ奏者で知られるレベッカ・ラフとコラボレーションした「Auntie's Harp」ではアルペジオのシンフォニーと突き刺すようなエレクトロニックの渦が全てのリスナーを魅了すること間違いなし!!
発売・販売元 提供資料(2010/04/15)
『Los Angeles』の副産物的な12インチ〈LA EP〉の3枚をまとめた編集盤で、ブレイクコアからダブ・ステップまで各界のビート職人が音素材で自由に遊んだ異聞集として楽しめる。ラス・Gやレベッカ・ラフらLA勢を中心に、マーティンやディムライト、日本のquarta330らがリミキサーとして参加。ロータス自身の新曲もあって、〈LA〉の後日談でありつつ次章のプロローグとしても機能しそう。聴く限りでは……どうなんのかな。
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.315(2009年10月25日発行号)掲載)
新世代ビートメイカーの旗手が、ワープからの初アルバム『Los Angels』リリース前後に発表したEPシリーズ〈L.A. EP〉を1枚のCDにまとめた作品。重力の枷を逃れたかの如き浮遊感と奥行きを持った自身の楽曲をはじめ、彼同様にLAの地下シーンから頭角を現したテイクやノサッジ・シング、ダブ・ステップ界期待の俊英マーティン、日本が誇るチップ・チューン職人のQuarta330など、次代を担う新星たちによるリミックス曲が詰め込まれており、その音楽的宇宙の広がりを感じ取ることのできる一枚となっている。
intoxicate (C)北野創
タワーレコード(vol.82(2009年10月10日発行号)掲載)