早すぎたGHETTO BASSの代名詞ともいえる傑作アルバム『No Ground Under』から2年。世界各地の路地裏や地下で日々繰り広げられている『辺境デジタル・ゲットー・ビーツ』の真打ちが再臨!一貫してブッとい“ポワリエ”サウンドをキープしながらも、デジタル・ダンスホール、ハイパー・ソカ・リディム、ローファイなリズム・ビート、UKファンキーやバイリ・ファンキ、カリビアンもダブステップをも飲み込んだ独特のビートと、エレクトロ・ミュージックの要素を絶妙にブレンドした本作!自身も『ポワリエ』と芸名を変え、過去12ヶ月の集大成ともいうべき通算七枚目(Ninja Tuneとしては二枚目)となるアルバム『Running High』をリリース!これこそが世界同時的に発生している辺境ビートの集大成であり、移民が多いモントリオールの文化や生活の背景に加え、ドラムンベース、テクノ、ダブステップ等様々なエレクトロ・ミュージックのから影響を受けたポワリエが見せる最新型“辺境”ゲットー・ビーツ!
発売・販売元 提供資料(2010/04/13)
2000年代初期から独自のビートを追求し続けてきたモントリオールの奇才ギスラン・ポワリエ。ニンジャ・チューンよりリリースされた前作『No Ground Under』(2008年)でグライム、ソカ、バイリ・ファンキ、ボルティモア、クンビアなどの辺境ダンス・ビーツを食い散らかした独自のハイブリッド・サウンドを展開し、<デジタル・ダンスホール>なる新ジャンルを確立した彼が、ポワリエに改名してふたたびニンジャからシーンに奇襲攻撃!今作はEP3部作として昨年リリースされた『Soca Sound System』『Run The Riddim』『Low Ceiling』に収録されたトラックをアルバム・サイズにパッケージした、いわば全曲がシングル曲という超強力盤になっています。盟友フェイス・Tの野性味溢れるMCをフィーチャーした冒頭を飾る話題のビッグ・チューン“Wha-La-La-Leng”、密林の祭囃子のようにスリリングなステッパー“Marathon”、80年代のダンスホールやマッシヴBのファンには懐かしいであろうブロ・バントンのダミ声もヤバい“Trust None Of Dem”など、とにかくどこを切ってもブリブリのアゲアゲ。これまでの作品にも増してさらに芯が太くなって、心臓に直接響いてくるような、血沸き肉踊るビートの連続です。2010年を代表する極ワルのエレクトロ・ミュージック、ゲットー・サウンドの新たな金字塔!
bounce (C)田中直樹
タワーレコード(vol.319(2010年3月25日発行号)掲載)
いまだにキーワードを羅列したがる類のスノッブでつまみ食い的なマージナル志向がこういう作品の賞味期限を短くしたがっているようで気になりますが、そういう加速傾向はもう止まらないのかもしれませんね。2年前の『No Ground Under』でニンジャ・チューン入りを果たして以降、ビジー・シグナルやZZKのファウナをリミックスするなど、どんどん存在感を強めてきたギスラン・ポワリエのニュー・アルバム『Running High』は、絶大な前評判に違わぬ力の入った作品に仕上がっています!!超アッパーなアタマの“Wha-La-La-Leng”から一気に駆け抜けていく作りは、資料で<ベース・ミュージック見本市>と謳うわりには、例えばディプロやブラカ・ソム・システマと比べればいくつかの曲でエッジーさと引き替えにグルーヴレスだったりするのですが、もともとチョコレート・インダストリーズにいた人だけに、感覚だけでやってるわけじゃない緻密な計算高さの産物でもあるのかもしれません。それでもメジャー・レイザーやサウス・ラッカス・クルーのあれこれに比肩する、外から覗き込んで作り上げられたダンスホール・レゲエの大作には違いありませんし、クオリティーはコアな人たちが保証する通り!ちなみに輸入盤はウォーリアー・クイーンの“Bang Bang”や種々のリミックスを盛り込みまくった2枚組だそうです(いくつかは日本盤にもボーナス収録されるそう)。
bounce (C)ザリガニ
タワーレコード(vol.319(2010年3月25日発行号)掲載)