“深い夜の物語”をテーマに選曲し、これまでにファットボーイ・スリム、ジャミロクワイ、ベル&セバスチャンらが監修している人気シリーズ『Late Night Tales』が2010年代に突入。今回、白羽の矢が立ったのは、ザ・シネマティック・オーケストラ!フライング・ロータスによる美しいハープの調べを元にしたトラックから幕を開け、ニック・ドレイク、シャギー・オーティスとザ・シネマティック・オーケストラらしい選曲が続く。さらにメンバー本人が大ファンだと公言する、トム・ヨーク、ビョークの代表曲をスティーヴ・ライヒ、イモージェン・ヒープのインスト楽曲で繋ぐセンスは流石としか言い様がない。アフロ・ビートの巨匠トニー・アレンをフィーチャ-した、セバスチャン・テリエの名曲「La Ritournelle」をはさみラストに用意されたのは、ザ・シネマティック・オーケストラによる、60年代のノーザン・ソウルを代表するソウル・シンガー、フォンテラ・バスのカヴァ-!! この作品のためだけに用意されたこの楽曲は、傑作『Ma Fleur』の楽曲を彷佛とさせ、ザ・シネマティック・オーケストラのライヴにも参加している、ハイジ・ヴォーゲルをリード・ヴォーカルに、グレイ・レヴァレンドをアコースティック・ギターに迎えている。以前、作品で一緒に仕事をした彼女への敬意を表したいという思いから生まれた、この特別な一曲によって締めくくられる物語は『Late Night Tales』シリーズ史上、最高傑作という評価もうなずける素晴らしい内容!!
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フライング・ロータスのコズミックな世界からスタートする<深夜の物語>。コンセプチュアルな内容で人気のコンピ・シリーズ、今回の案内人はシネマティック・オーケストラのジェイソン・スウィンスコーだ。自身のトラックやトム・ヨーク、スティーヴ・ライヒ、ビョークなど、フォークやジャズ、ソウルなどを織り交ぜて全19曲をセレクト。真夜中から朝にかけて、ディープな時間を楽しみたい。
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タワーレコード(vol.319(2010年3月25日発行号)掲載)