カリフォルニア生まれ、メキシコ育ちのシンガー・ソングライター、フリエッタ・ヴェネガス。過去にラテン・グラミー賞を受賞するなど、世界でも著名なラテン・アーティストの1人である彼女の2010年作。前作のアンプラグド・アルバムと同様、本作も引き続きCachaorro Lopezがプロデュースを手掛けている。アレンジの一部はフリエタの地元であるメキシコで、レコーディングはアルゼンチンで敢行。オーガニックな雰囲気のラテン・ポップスの王道サウンドに仕上がっています。
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アラフォーとは到底思えぬ瑞々しい歌声!人気急上昇中のナタリア・ラフォルカデや、昨年のネリー・ファータドの作品でも存在感を放っていたメキシコのシンガー兼アコーディオン奏者が、ライヴ盤『MTV Unplugged』を挿んで4年ぶり5枚目のニュー・アルバムをリリースした。前作でのキャッチーなラテン・ポップを踏襲しつつ、アルゼンチン録音曲では現地音響派の影響かメキシカン・エレクトロ(?)にも挑戦!他にも自身のアコーディオンを基調としたテックス・メックス風やリリー・アレンを思わせるスカなど、全編を貫く心地良い開放感は澄み切った初夏の空気そのものだ。ラテン=情念とは無縁の屈託のなさも唯一無二だろう。欧米ではすでに大物の彼女、いい加減日本でもブレイクしてほしいな。
bounce (C)岡本大輔
タワーレコード(vol.320(2010年4月25日発行号)掲載)
過去にはネリー・ファータドやマリーザ・モンチ、メルセデス・ソーサとも共演を果たし、ラテン・グラミーも受賞するなど、今やラテン圏で最も注目される女性シンガー・ソングライターとなったメキシコのフリエタ・ヴェネガスが新作を上梓した。今回も舌足らずでキュートな歌声と抜群にポップなメロディで大衆の心を鷲掴みしつつ、バックで鳴り響くのはファナ・モリーナやエミリー・シモンにも通じる知的エレクトロ・サウンドってあたりに彼女のただならぬセンスを感じる。欧米のインディ・ポップ・ファンも是非聴くべきだ。
intoxicate (C)田中幹也
タワーレコード(vol.85(2010年4月20日発行号)掲載)