レゲエ史上の最重要アーティストの一人で、ドン・ドラモンドやローランド・アルフォンソらと並ぶスカタライツの創設メンバーでもあるジャッキー・ミットゥが自身レーベルからリリースされたオリジナル盤は極めて珍しく、海外オークションなどでは高額で取引されている。ジャッキー・ミットゥの最もレアなアルバムは、おそらく79年にリリースされた『Stepping Tiger』(やはり未CD化)だろうと言われているが、本作はその次くらいにレアなアルバムで、内容はと言うと、オ-ソドックスなルーツ・レゲエのトラックに、ジャッキーのキーボードと女性コーラスが絡むという実にシンプルな作り。全10曲全てがレゲエ・インスト・ナンバー。例えば1曲目の「Casa Nova」はスタジオ・ワンからリリースされたアルバム『Macka Fat』の1曲目と同じトラックを使用。しかしキーボードのメロディやアレンジはまったく別の曲で、同じリズムでこんなにイメージを変えることが出来るのかとびっくり。その他にも、3曲目の「Gimme Little Sunshine」や、6曲目の「I Hear You Madagascar」などのように、へヴィなレゲエのリズムとユニークなジャッキーのキーボードが絶妙にマッチしたナイス・トラックが目白押し。全てのレゲエ・ファンに捧げたい名盤がついに正規商品として登場。
Creole Stream Music
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レゲエ史に輝かしい足跡を残す稀代のキーボード奏者、ジャッキー・ミットゥがカナダ在住時に自主制作した70年代後半の激レア作品が初銀盤化!憂いを帯びたオルガンの音色をじっくり堪能できるオーソドックスなインストが中心で、彼の他の作品と比べても遜色のない仕上がりだし、クールな鍵盤捌きには本当に惚れ惚れする。スタジオ・ワンなどのクラシック・レゲエのファンはもちろん、レアグルーヴ/ジャズ好きにもオススメ!
bounce (C)西尾洋儀
タワーレコード(vol.319(2010年3月25日発行号)掲載)