前作から一転、くるりの地元・京都や国内で制作レコーディングされた彼らの9枚目となるアルバム。ユーミンとの夢のコラボレーション曲(7)「シャツを洗えば」をはじめ、ギターロックな曲たちは言葉になりません!(4)目玉のおやじや(8)コンバット・ダンスなどのポップで表情豊かな流れは最高です。思わず笑顔にさせてくれる全12曲。
タワーレコード(2010/09/07)
「魔法のじゅうたん」、松任谷由美とのコラボレーション楽曲「シャツを洗えば」を含む、くるりの9thオリジナル・アルバム。ポップでチャレンジ精神あふれるロックン・ロールが、彼らのさらなる進化を感じさせます!全てのレコーディングを国内で行なった、シンプルなプロダクションが魅力の作品。 (C)RS
JMD(2010/09/02)
前作は、あえて距離を置いていた自身のルーツ音楽に真正面から向き合っていた。新作もその延長線上にあるのだが、愛すべきロックンロールを生んだアメリカへの締念、そして日本人にとってのドメスティックなルーツがないことのもどかしさ―この2つの思いが横溢している。“さよならアメリカ”と歌った後に音頭調のリズムを採り入れた“東京レレレのレ”が続く。これは記号としての<音頭>が、帰る場所のない日本のロックの本質を浮き彫りにしているよう。でもそれは、どこでもない場所で踊れる軽やかな現在を表しているとも。“魔法のじゅうたん”で歌われる<遠くなっても近くにいるような><まだ見ぬ世界>こそ、自身がロックンロールを鳴らすドメスティックな場所―と、決意を新たにしているように聴こえた。
bounce (C)宮内健
タワーレコード(vol.324(2010年8月25日発行号)掲載)