未曾有の体験、未曾有の感動!ヴァン・ダイク・パークスのプロデュース、およびオーケストラ・アレンジ、ハープとヴォーカルの録音はスティーヴ・アルビニ、ジム・オルークのミックスという超豪華布陣の制作による比類なき傑作、『Ys』から約3年半、ハープを抱いた歌姫ジョアンナ・ニューサム、待望のサード・アルバム完成。前作に続き、フル・オーケストラを配した10分を超えるドラマティックな楽曲から、ハープのみの弾き語りによる2分弱の小品まで、ヴァラエティに富んだ楽曲の完成度にまずは驚かされる。時にジョニ・ミッチェルを彷彿させる、よりいっそう表情豊かになったヴォーカルもじつにすばらしい。核となる楽曲のミックスは、前作に続き我らがジム・オルーク。本人立会の下、都内で作業は行われた。残る楽曲のミックスは、ファースト・アルバム『ミルク・アイド・メンダー』のプロデューサーであり、デヴェンドラ・バンハートとの仕事でも知られるノア・ジョージソンが担当。全18曲をCD3枚組に収録。
P-VINE
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ハープを抱いた歌姫の3年半ぶりとなる全18曲、2時間にも及ぶ大作が完成。10分を超えるオーケストラルなナンバーから竪琴弾き語りの小曲まで、鮮やかな彩りに包まれる魅惑的な楽曲の数々。ジム・オルークもまたミックスにて参加している。可憐な歌声やハープの音色に注目しがちだが、詩人としての豊かな才能、その語り口(特にタイトル曲!)は圧倒的だ。あたかも70年代シンガーソングライター作品をリアルタイムで聴いているような感覚。CD3枚組ながらも1枚分の価格、もちろんそれでは計れない深さをたたえた傑作である。
intoxicate (C)水上渉
タワーレコード(vol.85(2010年4月20日発行号)掲載)
ハープ姫、大発奮の巻。『Ys』に続く3作目は、全18曲から成る3枚組である。スケールの大きい刺激的な音世界がスリリングに展開?なんて思うかもしれないが、さにあらず。管弦楽隊を従えた大曲などもあるが、基本はシンプルなバッキング、あるいは弾き語りでじっくりと歌を聴かせる作りで、しかも名演揃いだ。これまででもっともシンガー・ソングライター的な風情を醸し、いままで以上にカレン・ダルトン似だと言えるかも。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(vol.319(2010年3月25日発行号)掲載)