ハートの奥から歌い上げる、豊潤でソウルフルな歌声と、そっと心に寄り添ってくれる詞の世界…。ノラ・ジョーンズらに次いで、ブルーノート・レコードが一押しする女性シンガー・ソングライター=クリスティーナ・トレインの日本デビュー盤。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
ノラ・ジョーンズ、プリシラ・アーンに続く、ブルー・ノートが送り出す大型新人シンガー・ソング・ライター=クリスティーナ・トレインのデビュー作。幼い頃よりバレエのレッスンを受け、クラシック音楽やオペラとともに、ジャズやブルース、南部のソウルやゴスペルに囲まれて育った彼女。音楽的に最も影響を受けたのはアレサ・フランクリンで、他にはスタックス・レコードのスター、元レイレッツのメイブル・ジョンや、ボブ・ディランお気に入りのカレン・ダルトンなど、ブルース/R&Bのカルト的アーティストを好むなどバックグラウンドは申し分なし!ポジティヴな声のエネルギー。包むような温かさ。聴き手の人生と寄り添うように、いつまでも力をくれる音楽を届けてくれる、女性シンガー・ソングライターの系譜に新たな『名盤』となる1枚。
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タワーレコード
ブルー・ノートがぞっこん惚れ込んだ新たなる才女、シンガー・ソングライターのクリスティーナ・トレインがこのデビュー作でついにヴェールを脱いだ。サザン・ソウルやゴスペルからの影響が色濃いビターでメロディアスな楽曲群は、キャロル・キングやローラ・ニーロを引き合いに出したくなるほど豊潤な味わいがある。流麗なストリングスやホーンをはじめ、コクのあるバンド・サウンドもまるで60'sの名盤みたいだ。その上で、彼女は抜群に〈歌える〉のである。ブルージーでソウルフルな歌唱はすでに貫禄たっぷりで、雰囲気重視のヴォーカリストが多い昨今のジャズ・ヴォーカル市場において、久々に一流の歌い手が現れたという感じ。つまるところ、何もかもが規格外の新人なのだ。こりゃ参った。
bounce (C)田中幹也
タワーレコード(vol.316(2009年11月25日発行号)掲載)