トランペット、トロンボーン、エレキギター、ベース、チューバ、バスクラリネット、サックス、キーボード、ビブラホンなどの多彩なグルーヴと、豊かな表情を見せる電子音を自由自在に操りながら、ジャンルという境界線を打ち破り、メロディックで巧妙なアンサンブルを生み出してきたノルウェーの9人の革新的インスト・バンド。約5年ぶり通算4枚目となるアルバム『One Armed Bandit』が登場。トータスのジョン・マッケンタイアをミキシングに迎え、エレクトロニック・ジャズ/ロック、プログレッシヴ、音響、ポスト・ロック、更にはエレクトロニカ、シューゲイザー、ブレイクビーツと様々な要素を複合した本作は、カラフルな音色感と豊かな情感に溢れており、よりドラマティックに、よりダイナミックに仕上がっている!またもや新しい独自の世界観を切り開いた傑作アルバムがここに誕生です!
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タワーレコード
ジャズに程近いポスト・ロックというスマートな印象で語られがちな彼らですが……なかなかどうして、どこから聴いても〈ポスト・全て〉な熱を帯び、隅からすみまで実験する痛快な新作が登場です。エレクトロニカ色はそこそこに、9人掛かりによるプログレッシヴな仕掛け、ミニマルな装飾、ニュー・ウェイブな色彩がちかちかと行き交い、次から次へとウルトラCを決めまくり。立体的なリズムワークを軸に、溢れ出るアイデアの放射とテンションの持続力はまるでハードコアのそれ。なるほど、ミックスはジョン・マッケンタイアなのねん!
intoxicate (C)久保正樹
タワーレコード(vol.84(2010年2月20日発行号)掲載)
比類なきジャンルレス前衛楽団による5年ぶりの新作は、ジョン・マッケンタイアをミキサーに迎えた音響フュージョン作。ハードコアなドラムスに分厚いホーン・セクション、トリッキーに掻き鳴らされるギターやミニマルに連なるヴィブラフォンが乱れ飛び、過激に主張したり、絶妙に溶け合ったり……まさに音楽の坩堝。ミニマル・テクノとプログレが、ジャズのスキルとロックのダイナミズムによって奇跡的に共存した怪作だ。
bounce (C)大久保洋二
タワーレコード(vol.317(2009年12月25日発行号)掲載)