女性ヴォーカルの最高峰ディー・ディー・ブリッジウォーターによる、2009年に没後50年を迎えたビリー・ホリデイへのトリビュート・アルバム。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
偉大なるジャズ・アイコン、ビリー・ホリデイへのオマージュ作品。1986年、1987年にロンドンおよびパリの舞台で上演され、好評を博したビリー・ホリデイの自伝劇『Lady Day』でホリデイ役を好演したディー・ディー。「本作品では私のようなシンガーがキャリアを積むことが出来ることを可能にしてくれた先輩への敬意をこめて作った。エレノラ・ファーガンにこれまでとは違った角度で取り組みたかったの。最もモダンで喜びに満ちたものにしたかった、聴いて暗くなったり、さびしくなったり、涙を流したりする作品ではなく、楽しくなるようなものにしたかったの。ホリデイの音楽は新しい聴かれ方をされるべきだと思うので今回まったく彼女の真似をすることはしなかったわ。」と本人。アルバムのアレンジを担当したのはディーディーの長年のバンドメイト、ピアニストのエドセル・ゴメス。M1ではアフリカのポリリズミックを取り入れたり、M2ではリハーモナイズド・ヴァージョンにしてみたり、またゴスペル調もあったりと斬新で味わい深い作品に仕上がった。「この作品をショーのサントラのようには絶対にしたくなった。もう20年以上前の舞台だし、私は常に前に進むの、これまで私がどのアルバムでもしてきたとおり、後ろにではなくコンスタントに進化を遂げていくの。」という彼女は誤解されがちなホリデイに新たな光を与えてくれた、愛のこもった最高の1枚。日本盤ボーナストラック収録。
タワーレコード
パリ在住の大御所ジャズ・ヴォーカリスト、ディー・ディー・ブリッジウォーターによる、ビリー・ホリデイ・トリビュート作。近年、彼女と活動を共にするプエルトリコ生まれの俊英ピアニスト、エドゼル・ゴメスのアレンジが実に素晴らしく、おなじみのビリー・ホリデイの代表曲が、目の覚めるような仕上がりに。ビリー・ホリデイのスタイルを模倣することなく、あくまでも彼女のスタイルで、ビリー・ホリデイへのリスペクトを表現しようとしたディー・ディーのヴォーカルは、現役最高峰のエレガンスを感じさせる。
intoxicate (C)稲田利之
タワーレコード(vol.84(2010年2月20日発行号)掲載)