タイムレス&エイジレスに、ハートに切なさを持つあなたに訴えかける、パーソナルなメランコリック・エレクトロ・ポップ。サウス・ロンドン出身の、ドラムレスな10代男女混合4人組バンド=ザ・エックス・エックスのアルバム。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
イギリスの音楽シーンに突如現れた憂鬱でタイムレスな音楽を奏でる話題の4人組。ドラムは不在でボーカルは女の子と男の子が二人で務める。特に大きな起伏もなく、アンニュイな世界をひたすら突き進むその4人のサウンドはコクトー・ツインズの旋律や浮遊感を彷彿とさせる。ダークな80年代ギター・サウンドとアメリカのR&B、さらにミニマルなエレクトロニカ・ビートへの愛を公言する彼らの音楽は「ここ10年間イギリスに現れた最もオリジナルなサウンド」とすでに評されている。天才的なサンプリングのセンス、囁き口調なデュエット・ボーカル、キラキラとしたギターのアルペジオ、そして低音域をフルに使ったベースラインはこの世のものと思えないほど、時に温もりのある、時に氷のように冷たい美しくタイムレスな世界観を作りだしている。
タワーレコード
地元ウェスト・ロンドンのダブ・ステップ・シーンに強く感銘を受けたという若きロック・バンドが、ポスト・パンクのオリジナル世代が抱えていた悲観的で退廃的なムードを纏ってXL傘下のレーベルからデビュー。まるでヤング・マーブル・ジャイアンツとマッシヴ・アタックが合体したようなサウンドで……ってなんじゃそりゃ? 最低限の音数で紡がれるメランコリックな世界観には、危険な魔力と中毒性があるんです!
bounce (C)冨田明宏
タワーレコード(vol.313(2009年08月25日発行号)掲載)