オランダが誇るダンスフロア・ジャズ楽団、ニュー・クール・コレクティヴ。そのリーダーであるアルト・サックス奏者ベンジャミン・ハーマンのファンキー過ぎる2009年作。かのポール・ウェラーも参加!と云うじゃありませんか!伝統主義者としてのストレートなジャズ・プレイから、7インチを量産するほどのファンキー系トラック、ヒップホップ・プロデューサーと組んだジャジー・ヒップホップまで、八面六臂の活躍を見せつつ膨張していくディスコグラフィーの最後に加えられた本作は、完全にダンスフロアー志向のファンキー・クロスオーヴァー・ジャズ。冒頭のヘヴィー・アフロ・ファンク「Durban Poison」、ダーティ・ブギー「Chasing The Dragon」、ブレクビーツ「Black Mote」、ブルージーなジャズ・ファンク「Skunkaholic」など、ニュー・クール~のファンからジャズ・ファンク好きまで突き刺さる1枚。
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タワーレコード
ニュー・クール・コレクティヴのサックス吹き、ベンジャミン・ハーマンの最新ソロ作。ダンスフロア仕様の欧州産生ジャズは数あれど、〈イナタい系のぶっといソレ〉に痺れたい人には激推薦。ディープ・ファンク好きも納得の男気グルーヴ満載で、肝はビシッと乾いたドラムの出音とヴィンテージ方面に凝った各メロディー音。ヒップホップを完全通過した感覚もキラリと光り、創作の振り幅は広く多彩だ。
bounce (C)池谷修一
タワーレコード(vol.316(2009年11月25日発行号)掲載)