生まれも育ちも、ヒップホップと縁の無い田舎のホワイト・ボーイでありながら、エミネムも大絶賛しているラッパー=アッシャー・ロスのアルバム。脳天気な学生ライフをシニカルなユーモアで喝破する「アイ・ラブ・カレッジ」他を収録。 (C)RS
JMD(2011/01/05)
『The Greeenhouse Effect Vol.1』とは、アトランタの伝説のDJ、DJ DramaとDon Cannonの耳を捕らえたデビュー・ミックステープのタイトル。ネット上で公開されるや否やヒップホップ・ファンのハートを鷲掴みにした。数ヵ月後にはヒップホップ・メディアは勿論だが、インディ系の雑誌もAsherをフィーチャーし始め、MTV、Rolling Stone、Playboyなどの著名なメディアまでもが「2009年注目すべきアーティスト」にピック・アップ。ヒップホップ・シーンのビッグ・ネーム、50 Cent、Ludacris、Akon、Andre 3000はAsherのスキルに賛辞を送る、23歳の若き白人MC、Asher Rothのデビュー・アルバム。
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タワーレコード
中流家庭出の白人大学生、というヒップホップ・シーンにおいては特異なバックボーンを逆手に取ったボンクラ(ホメ言葉)学生スタイルの“I Love College”も最高だったアッシャー・ロスが、その話題性とドン・キャノンらのサポートを後押しにフル・アルバムをリリース! 白人というだけでエミネムと比較されることを揶揄したような“As I Em”も注目を集めたが、確かにその節回しからはエミネムの影響が窺え、シー・ローやバスタ・ライムズ、ジャジー・フェイらキャラの濃い面々とのコラボでもアクの強さでまったく引けは取らず。ロックやレゲエなど異ジャンルのスメルも漂わせたオーレン・ヨエルのトラックメイクがまた〈いかにも〉だし、平凡なようで非凡な新世代のジャンルレス・スター誕生を予感させる!
bounce (C)升本 徹
タワーレコード(vol.310(2009年05月25日発行号)掲載)